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坐剤(ざざい)、あるいは坐薬(ざやく)とは肛門や膣に挿入して用いる医薬品の製剤である。医薬品を基剤に均等に混和して一定の形状に成型して、肛門または膣に適用する半固形の外用剤で、体温により溶けるか、軟化するか、又は分泌液で徐々に溶けるもしくは分散されるものと定義されている。
通常、油脂性基剤、親水性基剤を基剤とし、必要ならば乳化剤、懸濁化剤などを加え、これに有効成分を加え、混和して均等にした後、適当な形状に固化・成形する。溶解法、冷圧法、手工法によって調製される。
本来「坐」の文字を使うが、常用漢字表に掲載されていないため、「座」の文字を使い座剤、あるいは座薬と書かれることもある。英語では suppository といい、下に (sup) 置く (positoria) という言葉から来ている。
基剤には、常温では固体であって、直腸内などで速やかに融解し、有効成分を放出するものが求められる。また、適用部位への刺激がないこと、アレルゲンとならないことも重要である。
肛門坐剤の中には、全身作用を目的とするものがある。 坐剤を用いる利点としては次のようなことがあげられる。
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