国山 ハセン(くにやま はせん、1991年1月5日 - )は、元・TBSテレビアナウンサー。2022年12月31日付で同局を退社してからは、PIVOT株式会社の契約社員としてビジネス系動画コンテンツのプロデューサー[1]を務めるかたわら、タレントとしての活動を始めている。
概要 くにやま はせん国山 ハセン, プロフィール ...
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イラク出身の父と神戸出身の母の間の子として、東京都大田区[2]で生まれた。名前の「ハセン」はアラビア語で、「美しい」という意味を持つ。大田区[3]、八王子市[2]育ち。
大田区立東調布第一小学校[3]、大田区立東調布中学校[3]、中央大学杉並高等学校、中央大学商学部卒業。幼少期からサッカーを習い、中学[3]と高校はサッカー部、大学では準体育会サッカー同好会に所属していた。
大学在学中の就職活動でTBSテレビのアナウンサー試験を最初に受けたところ、他社の採用試験へ応募する前に入社が内定した[4]ため、卒業後の2013年4月1日に入社。入社式のイベントを兼ねて収録された『ジョブチューン アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』で、放送上の番組デビューを果たした。同期のアナウンサーは、熊崎風斗・小林由未子と、一般職で採用された笹川友里(2014年からアナウンサーとして勤務した後に2021年2月28日付で退職)がいる。ちなみに、アナウンサーとしては、『夏サカス2013 笑顔の扉 デリシャカス〜番組グルメでおもてなし〜』のPRを目的に結成された「デリシャカス食べ歩き隊」から、熊崎・小林と共に活動を開始。2013年10月改編から、3人揃って『Nスタ』へのレギュラー出演を開始した[5]。『Nスタ』では、日曜版のメインキャスターを経て、2019年9月まで平日版のサブキャスター(月曜日 - 木曜日分)を担当していた。
その一方で、2014年4月から3年間『王様のブランチ』で進行役を務めたほか、10月から5年間にわたって『アッコにおまかせ!』のアシスタントを担当。2015年に放送された「TVer」のテレビCMには、TBSテレビを代表するキャラクター役で出演していた[6]。
2019年9月30日から2021年3月26日までは、『グッとラック!』の司会(メインMC)に専念。『グッとラック!』の終了後はテレビ番組へのレギュラー出演から遠ざかっていた[7]が、2021年6月27日から8月22日まで『アッコにおまかせ!』のアシスタントへ復帰していた[8]。さらに、2021年の夏季に開催された2020年東京オリンピックでは、報道系アナウンサーの1人[注 1]として同局担当分の競技中継や関連番組へ出演していた。
2021年8月30日からは、『news23』のサブキャスターを担当。放送上の肩書は「キャスター」[9]で、『news23』シリーズのニュースキャスターをTBS→TBSテレビの現職男性アナウンサーがレギュラーで務める事例は、小川彩佳(テレビ朝日出身のフリーアナウンサー)を単独でメインキャスターに起用した2019年6月のリニューアルで上司の駒田健吾が降板して以来およそ2年3か月振りである。
2022年9月30日深夜(10月1日未明)放送分の『news23』のエンディングで、TBSテレビを年末に退社することを発表した[10]。本人によれば、「『news23』を担当するうちに、新たに挑戦したいことが見付かった」とのことで、同番組には2022年内の最終回(12月23日深夜放送分)まで出演[11]。一方で退社後に、『グッとラック!』の司会を務めていた28歳の時に、フリーランスになったら売れるかなということを「リアルに考え始めた」が、『グッとラック!』が終了した時にその悔しさから「絶望、失望」を感じて、辞めてやろうみたいな思いになり、会社にも時々行く程度になったということで、この番組の終了が退社の引き金だったと打ち明けている[12]。12月31日付でTBSテレビを退社した[13]後に、2023年1月に「映像プロデューサー」として株式会社PIVOT(佐々木紀彦CEOの下でウェブメディアを運営するベンチャー企業)との間でプロフェッショナル契約を締結した[14]。PIVOT社では「アナウンサー」として活動せず、映像コンテンツの制作を主に手掛けているが、一部のコンテンツにはMC(進行役)として登場[1]。PIVOTの社外でも、同月からユニクロのテレビCMに出演する[15]など、タレントとしての活動を始めている。
2023年10月19日に、第13回イクメン/男性育休オブザイヤー2023「男性育休タレント部門」を受賞した[16]。
アナウンサーから映像プロデューサーへの転身
- 民放基幹局(TBSテレビ)のアナウンサーからスタートアップ企業(PIVOT社)の映像プロデューサーへ転身した直接のきっかけは、「次世代のビジネスメディアを作る」「日本をPIVOTする(日本社会の方向性を転換させる)」というPIVOT社のミッションへ共鳴したことにある[1]。もっとも、転身の直後に受けた『Yahoo!ニュース』からの独占インタビューでは、TBSへの入社5年目あたりからキャリアチェンジについて悩み続けていたことを告白している[14]。
- 本人によれば、「(在職中の)TBSテレビには、『新しい動きがあっても、その(動きを軌道に乗せるまでの)スピードが遅い』『担当番組が変わっても、スタッフ、企画の取り上げ方、画(映像)の見せ方などにずっと変わっていないところがある』といった点で停滞や世間との乖離を感じていた」[4]とのことで、一時はフリーアナウンサーへの転身も視野に入れていたという[14]。その最中に、日本テレビのアナウンサーだった桝太一が同志社大学ハリス理化学研究所の専任所員、テレビ朝日のアナウンサーだった富川悠太がトヨタ自動車の社員へ転身。いずれも自身より先輩(少し上の世代)で、転身先でも映像メディアへ定期的に露出する機会を得ていること[注 2]から、2人のようなキャリアチェンジに踏み切ることを決意した。結局、TBSテレビの局内で安住紳一郎(先輩アナウンサー)などを相手に10回ほどの面談を重ねたうえで、入社9年目の途中に円満退社[28]。その間には、『グッとラック!』のパネラーだった西村博之にも、テレビ電話を通じて転職を相談したという[29]。
- アナウンサーから映像プロデューサーへの転身に際しては、「(担当)番組、社内の環境、人(同僚)には本当に恵まれていて、アナウンサーになって良かったことも無数にある」という表現でTBSテレビへの感謝の意を示しつつ、「30代の前半で大企業(TBSテレビ)からスタートアップ企業(PIVOT社)に行った自分をモデルに、(同世代の社会人による)転職や挑戦を後押しするような番組(映像コンテンツ)をターゲット(になる社会人)へ真っ直ぐに届けたい」との抱負を明かしている[30]。ちなみに同社には、2023年12月まで毎日放送(TBSテレビ系列の準基幹局)のアナウンサーだった野嶋紗己子も、2024年1月から国山と同様のポジション(「MC兼コンテンツプランナー」)で参画している[31]。
- 実際には転身を機に、TBSテレビやPIVOT社が制作に関与していない番組や、同局で放送されるCMにも登場[29]。ユニクロのテレビCM(TBSテレビ退社翌月の2023年1月27日から放送)への出演については、「『これから1歩を踏み出す』というCMの内容が(撮影に臨んだ際の)自分の心境とも重なって、とても楽しかった」と述べている[15]。
エピソード
- 普段料理はしないという[25]。2020年7月21日放送の『グッとラック!』で手作りのポテトサラダを人生で初めて作ったが上手くいかない様子で、試食の時には共演者から渋い評価を受けた[32][33]。
- レーシック手術を受けるため、『news23』で2022年11月23日から11月25日まで眼鏡着用で出演をしていた[34]が、11月28日には眼鏡無しで出演した。
- TBS在籍時に『Nスタ』を担当していた際に、藤井聡太棋士の取材で、「勝負飯」の取材ばかり行かされたことに疑問を感じており、もっと将棋を深く伝えるべきと考えていた[35]。
TBSのアナウンサー時代
テレビ
- レギュラー番組
- 早ズバッ!ナマたまご(水曜日 - 金曜日担当、2013年10月2日 - 2014年3月28日)
- みのもんたの朝ズバッ!→朝ズバッ![注 3](水曜日 - 金曜日担当、2013年10月2日 - 2014年3月28日)
- JNNニュース(日曜昼枠キャスター、2014年4月6日 - 6月29日および2015年1月1日最終版)
- 王様のブランチ(進行アナウンサー、2014年4月5日 - 2017年3月25日)
- ひるおび!(コーナー担当、2014年3月31日 - 遅くとも2017年3月)
- Nスタ
- 平日版:月曜日・火曜日担当(2013年9月30日 - 2014年3月25日)/月曜日 - 木曜日サブキャスター(2017年4月3日 - 2019年9月26日)
- 日曜版:メインキャスター(2014年4月6日 - 6月29日、2016年4月3日 - 2017年3月26日)
- アッコにおまかせ!(アシスタント、2014年7月6日 - 2019年9月29日・2021年6月27日 - 8月22日) (番宣ゲスト、2022年12月18日)
- 一部コーナーへの出演を経て、2014年10月5日から番組全編の進行を担当。『グッとラック!』メインMCへの起用を機に、いったん離脱していた。復帰は諸事情による暫定措置であったため、2020東京オリンピックなどとの兼ね合いによる休演日(2021年7月18日・8月1日)にアシスタント代理を務めていた宇内梨沙(後輩アナウンサー)が、2021年8月29日放送分からアシスタントへ正式に就任。
- 『news23』サブキャスターへの就任を機に再び離脱したため、初日の本番を終えた直後には、司会の和田アキ子から電話で「『おまかせ』のことは忘れて、バラエティ感(バラエティ番組を進行する時のような雰囲気)を出さずにニュースを誠実に伝えなさい」と激励されたという[36]。
- TBSからの退社を前に、2022年12月18日放送分へ「ゲスト」として出演。自身がMC陣に名を連ねていた『報道の日2022』(2022年12月25日)の告知が本来の目的だったが、和田から「生ドッキリ」(入社当時の発言を振り返る企画や『news23』のメインキャスター・小川彩佳から寄せられたメッセージVTRのサプライズ放送)を仕掛けられたことを受けて、退社に関する挨拶を視聴者に向けて披露した。国山にとっては2度目のアシスタント降板以来およそ1年4か月振りの出演で、和田からは「君(国山)にはかねてから『TBSを背負って立てる』と期待していたが、(退社は)本人が決めたことだから(仕方がない)。君なら『どこへ行ってもやれる』と思うから、頑張って(欲しい)」とのエールを送られていた[37]。
- スーパーサッカー(2015年4月4日未明 - 2019年9月23日未明)
- BS-TBS版・スーパーサッカーJ+(2015年4月3日 - 2017年3月24日)<地上波よりも先行放送>
- グッとラック!(2019年9月30日 - 2021年3月26日)- メインMC
- 他のレギュラー番組をすべて降板したうえで臨んだことから、本人は番組の終了後に、「やり甲斐のある仕事だった」と述懐している[7]。
- 2020東京オリンピック
- TBS放送分の競技中継で、国際放送センターのTBSスタジオ内に設けられていた「情報ステーション」から、同局で中継しない競技の見どころ・結果を他の報道系アナウンサーと交互に紹介。かつてレギュラーで出演していた『ひるおび!』内でも、関連コーナーのプレゼンターとして随時出演していた。
- news23(月曜日 - 金曜日キャスター、2021年8月30日 - 2022年12月23日[38])
- 単発・不定期など
TBSからの退社後
テレビ
- 踊る!さんま御殿!!(日本テレビ、2023年3月7日)
- 「華麗なる転身!セカンドキャリア有名人スペシャル」に、ゲストの1人として参加。TBSテレビのアナウンサー時代に『週刊さんまとマツコ』(前述)へ出演した際に、「(収録の前まで担当していた)レギュラー番組が無くなったので、(今後の身の振り方を)どうしたらいいですか?」とさんまに相談したところ、さんまから「(同局を)退社や!」と即答されたことが映像プロデューサーへの転身につながったことを本人の前で告白した[39]。
- 1時50分からはスローでイージーなルーティーンで(関西テレビ、2023年5月30日) - ゲストパネラー
以下はいずれも、フジテレビ制作の全国ネット番組。
インターネット
自身やPIVOT社が制作に関与しない番組のみ記載
TBSテレビ退社後の出演分のみ記載
- ユニクロ「空港編」(2023年1月23日 - )
- 綾瀬はるか・桐島はんな(桐島かれんの次女でアートディレクター)と共演[15]。PIVOT社での活動を始めたタイミングで放送することを前提に制作されたことから、自身がワンショットで写っている映像には、「テレビ局からWebメディアへ 国山ハセン」という字幕が添えられている。
注釈
枡は、日本テレビアナウンサー時代の担当番組のうち、『真相報道バンキシャ!』のメインキャスターを退社後も続けている。富川は、2022年4月1日付でトヨタ自動車へ入社した後に、同年末から「トヨタイムズ」の専属記者としてメディアでの活動を再開。「トヨタイムズ」では、テレビ東京のアナウンサーだった森田京之介も、トヨタ自動車へ移籍した2022年1月から記者として活動している。
実際はクレジットのみで本編内での出演はしていなかったが、11月20日[いつ?]の「8時またぎ!」で初出演をした。なおみのもんたとの共演機会は一切なかった。
出典
『ネプリーグ』(フジテレビ、2023年11月27日放送分)【進化し続ける東京!東京の今が分かる常識クイズ!東京出身vs関西】19時00分30秒〜オープニングで原田泰造に「ハセン君も(東京出身)なんですか?」と質問されて、本人が
「私は大田区で生まれ育ちまして、その後は実家ごと八王子市に引っ越したんで、そう意味では幅広く東京を網羅してます」
答えている。
“王様のブランチ”. 梅村妃奈子(Silent Siren)オフィシャルブログ. アメーバブログ (2015年6月13日). 2015年12月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年10月1日閲覧。