冪集合公理
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数学における冪集合公理(べきしゅうごうこうり、英: axiom of power set)とは、公理的集合論のツェルメロ=フレンケルの公理系の一つである。
ツェルメロ=フレンケルの公理系の形式言語において、この公理は次のように記述される:
ここで P は A の冪集合 を表す。この公理を通常の言葉で言い直すと、次のようになる:
- 任意の集合 A が与えられたとき、ある集合
が存在し、 B のすべての元が A の元でもあるとき、またそのときに限り、 B が
に属する。
部分集合関係は公理的に定義されるため、形式言語において部分集合は用いられない。実際、公理はお互い独立なものでなければならない。外延性公理により、上記の集合は一意であり、このことはすべての集合に冪集合が存在することを意味する。
冪集合公理は集合論のほとんどの公理化において現れる。それは一般に問題を生じさせるものではないが、構成的集合論(英語版)においては可述性(predicativity)に関する懸念を解消するためにより弱いバージョンの冪集合公理が好まれている。