八八水害
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八八水害(はちはちすいがい)とは、2009年8月6日から8月10日にかけて台湾の中南部および南東部で発生した水害である。台湾では一般的に八八水災と呼ばれ、また、被害をもたらした台風のアジア名、モーラコットから莫拉克風災とも呼ばれているが、日本語文献ではしばしば「八八水害」と表記される[1]ことから、本項ではこれに倣う。
台湾では1959年の八七水災以降で最も被害の大きな水害となり、台湾各地で洪水、土砂災害を引き起こした。南部の高雄県甲仙郷(現在の高雄市甲仙区)では、小林村という集落が土砂災害により壊滅的打撃を受け、474人が生き埋めとなった。
中華民国政府の統計によれば、台湾全土で681人が死亡したほか18人が行方不明となり[2]、行政院は犠牲者に弔意を表すため8月22日から24日まで半旗を掲揚した[3]。また、政府の救援対応が不充分であるとの批判が広がり、馬英九総統率いる中国国民党政権に対する評価が急降下し[4]、政治的責任の追及を受けた劉兆玄行政院長が同年9月に辞意を表明するに至った。
以下、地名表記は2009年8月当時のものを用いる。