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ロングシップ
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ロングシップ(英: longship)は、主にスカンディナヴィアのヴァイキングとサクソン人が建造し使用した船である。彼らがヨーロッパ中世に海岸や内陸の集落を襲った際に用いたのがこの船であった。
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ロングシップは、遠距離の航海を要する貿易・商売にも、またアイスランドやグリーンランド、さらに遠くまでの探検航海にも用いられた。ロングシップの形状は数世紀を経て改良され続けており、9世紀まで発展を遂げた。ノルウェーでは、伝統的なロングシップが13世紀まで利用され、その特徴や外観は20世紀初頭まで西ノルウェーの造船技術に影響を残した。
ロングシップの特徴は、優美で、長く、細い船体形状と、速度を優先して喫水が浅く軽い木製の船であることである。喫水が浅いことで、水深がほんの1 mの場合でも航海でき、海浜に乗り上げる速度も速く、また軽いことで陸路輸送のために担いでいくことも可能にした。ロングシップは前後が対称となっており、後退も素早く行えた。ロングシップには、ほぼ全長に渡ってオールが取り付けられた。後世には1本マストに方形帆が付けられ、特に長い航海の間の漕ぎ手の労を軽くした。
ロングシップは当時のスカンディナヴィア海軍力の縮図であり、価値ある財産であった。所有者の多くは海岸に住む農夫であり、戦争の場合は強力な海軍を造り上げるために王によって就役させられた。バイキングは戦時にロングシップを用いたが戦闘用というよりも輸送用であった。10世紀の戦闘では船をつなぎ合わせて白兵戦のための堅固な土俵となった。イギリスのような敵国からはドラゴンシップとも呼ばれた。