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ヘルベルト・ヴィント(Herbert Windt, 1894年9月15日 ゼンフテンベルク - 1965年11月22日 ダイゼンホーフェン)はドイツの映画音楽の作曲家。
フランツ・シュレーカーに師事。ヴァイマル共和国期は師にならって芸術音楽の作曲に専念したが、ナチス・ドイツ期にヴォルフガング・ツェラーやミヒャエル・ヤーリ、フランツ・グローテ、ゲオルク・ヘンチェルらと並ぶプロパガンダ映画の音楽家として活躍。
レニ・リーフェンシュタール監督との共同制作(「意志の勝利」(1934年~1935年)、「オリンピア」シリーズ(1938年)、「低地」(1940年~1954年))が特に著名だが、そのほかにグスタフ・ウチツキ監督の「あかつき Morgenrot」(1933年)、フランク・ウィスバー監督の「 Die Unbekannte」(1936年)・「 Fährmann Maria」(1936年)・「最後の戦線/壮烈第六軍 Hunde, wollt ihr ewig leben?」(1958年)、ヴォルフガング・リーベンアイナー監督の「 Die Entlassung」(1942年)、ゲオルク・ヴィルヘルム・パプスト監督の「パラケルスス Paracelsus」(1943年)にも楽曲を提供している。
とりわけ、第二次世界大戦中の「ポーランド進撃 Feldzug in Polen」(1940年)や「勝利の歴史 Sieg im Westen」(1941年)のような国策映画への参画は、映画社会学者ジークフリート・クラカウアーの注目を惹き、『カリガリからヒトラーへ Von Caligari zu Hitler』『映画理論 Theorie des Films』において詳しく分析されるところとなった。
ヴィントの作曲様式は、シュレーカーの教えから滅多に離れていないといってよい(たとえば「意志の勝利」の開幕シークエンス)が、反面その楽曲は微細な動機から形成されており(「オリンピア」シリーズでは、基礎動機がテトラコルドやペンタトニックに依拠)、洗練されたリズム法が際立っている(1940年映画の「フリードリヒ・シラー、天才の勝利」)。
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