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アメリカ合衆国南部および南西部の、北緯37度以南の地域 ウィキペディアから
ラグビーユニオンのポジションは、ラグビーユニオンにおいて、プレーに参加する先発選手15人にそれぞれの背番号を与え、決められている。交代選手(後述)の場合は、16番以降の番号が与えられるが、そのポジション割り当ては一部の慣習はあるが自由であり、チームや試合により異なる。
ポジションは、大きくフォワード(FW)8人と、バックス(BK)7人とに分かれる。先発メンバーは1から15までの背番号がつけられ、下表(「ポジション一覧」)のように呼ぶ。
時代や、戦術の多様化によって、それぞれのポジションや役割が異なる。
1910年、当時フォワード7人体制を採用していたオールブラックス(ニュージーランド代表)にならい、慶應義塾大学はフォワード7人体制(2-3-2 または 3-2-2)を採用[7]。17年間FW7人体制を守り、日本国内チームに対して無敗記録を続けた[8][9]。
2024年秋以降、スクラム時に9番(スクラムハーフ)どうしの牽制ができなくなったため[10][11]、ボールを持たない側は 一時的にスクラムハーフの位置にフォワード選手(6番フランカーやナンバー8など)を置いて(スクラムハーフはスタンドオフ位置まで下がって)、防御に備えることもある。
ポジションの呼び方は、国によって異なる場合がある。特に背番号10は、国によって大きく異なるため、国際的な統一には至っていない[12][13]。
10番に対する「スタンドオフ(stand off、略号SO)」の呼称は、日本のほか、スコットランドで使われている[14][15][16][17]。
現在ワールドラグビー本部もある強豪アイルランドでは「アウトハーフ(out half、略号OH)」と呼ぶ[18][19]。
強豪国ニュージーランドでは「ファースト・ファイブエイス(first five-eighth、略号FF)」[20][21][22]と呼ぶ。10番と12番は、5列目を意味する「5/8(八分の五)」=ファイブエイス(five eighth)といい、その1番目であることから[23]。1903年、オールブラックスの初代キャプテン、ジミー・ダンカン(Jimmy Duncan)が戦術と共に考案した名称である[24][25]。
多くの国では「フライハーフ(fly half、略号FH)」と呼ぶ[26][27][28][29][30][31][32][33]。その語源は、1878年にウェールズの首都カーディフで、ハーフバックス(ハーフ団)の1人にショートパスを送り、その選手がボールを持って突進するという戦術が考案されたことによる(現在では、10番の代表的戦術となった)。このハーフバックは「フライングハーフバック(flying half back)」と呼ばれ、やがてフライハーフ(fly half)に短縮された[34][23]。
10番の呼称 | 略号 | その呼称を使っている国(協会) | 備考 |
---|---|---|---|
スタンドオフ(stand off) | SO | 日本、スコットランド[14] | |
アウトハーフ(out half) | OH | アイルランド[18] | |
ファースト・ファイブエイス(first five-eighth) | FF | ニュージーランド[20][21][22] | ニュージーランドでは、9番は「halfback」[35][36][37] |
ファースト・ファイブ(first five) | FF | フィジー[38] | フィジーでは、インサイドセンター(12番)は「second five(セカンド・ファイブ)」[38] |
フライハーフ(fly half) | FH | イングランド[28]、ウェールズ[29]、フランス[30]、南アフリカ共和国[31]、オーストラリア[32]、アメリカ合衆国[33] | |
アペルトゥーラ(apertura) | イタリア[39]、アルゼンチン[40]、スペイン[41][42] | aperturaは「オープニング」「開始」などの意味。 |
下表は、現在の日本での呼び方を中心に記述した。英語表記はその呼び方の根拠となるつづりだが、イングランド発祥のラグビーであるため、国際試合においては、イギリス英語表記となることがある(例:センターは「centre」)。
大区分 | 中区分 | 背番号 | ポジション名 | 略号 | 別名 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
フォワード (forward) FW |
フロントロー (front row) 第1列 / 最前列 |
1 | プロップ (prop) | PR / PR1 | ルースヘッドプロップ (loose head prop) 左プロップ (left prop) |
スクラム時、頭の左側が自由となるポジション。 |
2 | フッカー (hooker) | HO | ||||
3 | プロップ (prop) | PR / PR3 | タイトヘッドプロップ (tight head prop) 右プロップ (right prop) |
スクラム時、頭が左右とも敵の頭に挟まるポジション。 | ||
セカンドロー (second row) 第2列 |
4 | ロック (lock) | LO | 左ロック (left lock) | スクラム時、1番・2番の間に入る。 | |
5 | ロック (lock) | LO | 右ロック (right lock) | スクラム時、2番・3番の間に入る。 | ||
バックロー (back row) サードロー (third row) 第3列 |
6 | フランカー (flanker) | FL | 左右固定の場合、左フランカー (left flanker) | 展開の裏側の場合、ブラインドサイド・フランカー (blind side flanker) 展開側の場合、オープンサイド・フランカー (open side flanker) | |
7 | フランカー (flanker) | FL | 左右固定の場合、右フランカー (right flanker) | |||
8 | ナンバーエイト (number eight / number 8) | NO8 / No.8 | スクラム時、4番・5番の間に入る。 | |||
バックス (backs) BK |
ハーフバックス (half backs) ハーフ団 |
9 | スクラムハーフ (scrum half) | SH | ハーフバック(halfback)HB | 第4列に相当する。 |
10 | スタンドオフ (stand off) | SO | フライハーフ (fly half) FH【多くの国】 アウトハーフ(out half)OH ファースト・ファイブエイス(first five-eighth)FF ファースト・ファイブ(first five)FF |
第5列に相当する。 「10番・12番」をあわせてファイブエイス(five eighths)と呼ぶこともある[43]。 | ||
スリークォーターバック (three-quarter backs) |
12 | センター (center / center three-quarter back) |
CTB | インサイド・センター (inside center) セカンド・ファイブ(second five) | ||
13 | CTB | アウトサイド・センター (outside center) | 第6列に相当する。 現在、「第7列」は存在しない[44][43]。 | |||
11 | ウィング (wing / wing three-quarter back) |
WTB | 左ウィング (left wing) ウィンガー(winger) | |||
14 | WTB | 右ウィング (right wing) ウィンガー(winger) | ||||
フルバック (full back) |
15 | フルバック (full back) | FB | 第8列に相当する。 | ||
フォワード(FW)とは、1番から8番までの8人の選手のこと。またフォワードは、試合中にスクラムを組むメンバーでもある。
スクラムを組む際の位置取りで、フロントロー、セカンドロー、バックローに大きく分けられる。与えられた役割によって、さらに細かくプロップ (PR)2人、フッカー(HO)1人、ロック(LO)2人、フランカー(FL)2人、ナンバー8(No.8)1人、というポジションに分けられる。
腕などで互いがしっかり組まれるフロントローとセカンドローの5人で「タイトファイブ」、スクラム時に敵とは接触していないセカンドローとバックローの5人で「バックファイブ」とも呼び、それぞれスクラム練習の場などで用いられる[46]。
試合ではボールを獲得することが一番の役割で、敵チームと激しくボールを奪い合うために、相手選手に競り負けたり、当たり負けしたりしないよう、身長や体重など体格的に優れ、屈強な肉体の、パワーのある選手がこのポジションを占めている。
しかし、最近では選手がオールラウンダー化する世界的流れの中で、バックスのように走力も求められるようになっている。運動量を増す現代のラグビーユニオンでは、PR・HO・LOのタイトファイブの運動量が勝負の鍵とまで言われる。
スクラムを組む際に最前列に位置するため、プロップ2人 と フッカー の計3人をフロントロー(front row)と称する。
専門性が高いため、競技規則(2024年、第3条「チーム」)では、一般的な23人でのチーム編成の場合は、先発選手3人1組と共に、控え選手3人1組もそろえることを義務化している[47]。
スクラムを組む際に2列目に位置するため、ロックをセカンドロー(second row)と称する。
かつて、スクラムを組む際に、ロック(2列目)より後ろの最後列(3列目)に位置していたため、フランカー2人 と ナンバー8 の計3名をバックロー(back row)もしくはサードロー(third row)と称する。
現在のフランカーは、2列目(ロック)の両隣に位置して「2列目」に見えるが、3列目として扱う。
詳細は、スクラム (ラグビーユニオン)を参照。
バックス(BK)とは、フォワード以外のスクラムハーフ (1人)、スタンドオフ (1人)、センター (2人)、ウィング (2人)、フルバック (1人)の7人のプレーヤーの総称で、9番から15番までの選手のこと。
その中でも9番と10番の選手をハーフバックスもしくはハーフ団などと呼び、11番から14番までの選手はスリークォーターバック (three quarter backs; 日本語に訳すと「4分の3のバックス」という意味)、そして15番はフルバックと言う。
バックスは、フォワードが獲得したボールを前に進め、最終的に得点につなげるのが役割。体格的にはフォワードに劣るが、足が速く、パスやキックなどのテクニックに優れた選手が多い。守備ではタックルで相手の攻撃を防ぐ。
どのポジションでも務められるバックス選手を「ユーティリティ・バックス」というが、ポジション名ではない。
スクラムハーフ(9番)とスタンドオフ(フライハーフ、10番)は、ポジションを8分割したとき4/8列目と5/8列目(の前側)[49]に来るため、合わせて「ハーフバックス(half backs)」「ハーフ団」と呼ばれる。
後述のとおり、国によって呼称が異なることが多いポジションである。
11番から14番までの4人を指す。略号は、センターがCTB(センター・スリークォーター・バック、Center Three-quarter Back)、ウィングがWTB(ウィング・スリークォーター・バック、Wing Three-quarter Back)。
スリークォーターバック(Three-quarter Backs、TB)は、ポジションを8分割したときに6列目(6/8 = 3/4 = スリークォーター)に位置するため。かつては、7列目に「セブンエイス」(7/8)というポジションが存在した(後述)[44]。
国によっては、12番を「セカンド・ファイブエイス(second five-eigths、2番目の5/8。スタンドオフの後ろに位置する)」[49]と分けて呼ぶ場合もある(その場合、10番は「ファースト・ファイブエイス(first five-eigths、1番目の5/8)」と呼ぶ)。実際、フィジーでは10番を「ファースト・ファイブ(first five 5列目の1番目)」、12番を「セカンド・ファイブ(second five 5列目の2番目)」という[38]。
全体の最後尾 (8/8) に位置するポジションであるため、15番をフルバック(full back)と呼称する。
先発選手15人(背番号1番から15番まで)の交代要員として、試合によってベンチで控える交代選手は「リザーブ(reserves)」「リプレイスメント(replacements)」「サブスティチューション(substitutions)」「控え」などという。
専門性が高く、ケガの機会も多いフォワード第1列は、競技規則(2024年、第3条「チーム」)によって、公式戦では一般的な23人(先発選手15人+交代選手8人)でのチーム編成の場合、控え選手も第1列の3人をそろえることを義務化している[47]。
交代選手は16番以降の背番号を自由につける。しかし慣習として、16番がフッカー(2番の交代)、17番が左プロップ(1番の交代)、18番が右プロップ(3番の交代)となることが多い[54][55]。23人編成の場合、19番・20番までがフォワード、21番から23番までがバックスになることが多いが、チーム事情による。
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