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大小様々なドラムやシンバルなどの打楽器を一人の奏者が演奏可能な配置にまとめたもの ウィキペディアから
ドラムセットは、大小様々なドラムやシンバルなどの打楽器を一人の奏者が演奏可能な配置にまとめたもので、特定の楽器の名称ではなく概念である。通常椅子に腰掛けて演奏する。主にポピュラー音楽で使用される。ドラムキット、ドラムスともいう。略称はDr. Drs. Ds. Drms.またはDrums.。ドラムセットの楽器パートや演奏者(ドラマー)を表す言葉としてドラムスと呼ぶこともある。
この記事には独自研究が含まれているおそれがあります。 |
ドラムセットに組み込まれる打楽器類の種類や数は、奏者の好み・音楽的方向性・経済的事情等により多種多様である。
ドラムセット(ドラムの組み合わせ)と言う名称ではあるが、シンバルなどドラム(太鼓)ではない打楽器がセットの中に組み込まれている。また、ドラムセットという用語は本稿で説明する概念を表すものであり、ドラムが組み合わされた(セットにされた)一般的な事柄(上位概念)を示す用語ではない。そのため複数の太鼓を組み合わせた(セットにした)ボンゴやマルチタム、コンガを複数配置することはドラムセットとは呼ばない。
誤用ではあるが、文脈上で確実に理解できる場合にはドラムセットやその奏者を「ドラム」と略す場合がある。
欧米の軍楽隊にて、体に付けたバスドラム(大太鼓)の上にシンバルをセットする発想が生まれた。そして1894年、小太鼓奏者“ディー・ディー”エドワード・チャンドラーによって、足でバスドラムを打つペダルが考案された。
しかし、それまではもっぱらバスドラムとスネアドラムによって演奏されるような、マーチング・バンドの延長でしかなかった。そのドラムセットが劇的に変化する切っ掛けになった最大の発明がハイハットであると言えよう。これは元々、ジャズドラマーのベイビー・ドッズが演奏中に左足を規則的に動かしていたのを見た観客が「せっかくならその動きを利用できないか」と考えた結果生まれた[要出典]、左足で二枚のシンバルを叩き合わせるペダル付の楽器「ソック・シンバル(別名:ロー・ボーイ)」という楽器を改良したものである。
これにより現代的なドラムセット並びにビートのスタイルが生まれ出たとされている。
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セットのレイアウトは、時代性もあり、一概に演奏するジャンルによって分けることはできない。ただし、その傾向というのは顕著であり、現在[いつ?]のジャズ・シーンでは小口径の物を使用するのが流行で、バスドラ18インチ、フロアー14インチ、タム12インチ、といったスタイルが好まれている。かつてはトニー・ウィリアムスを筆頭にバスドラ22インチ、タム12インチ、13インチ,フロアタム16インチといったものが流行し、中には名手バディ・リッチがバスドラ24インチを配していたことも特記できる。
また、ロックではバスドラ22インチ以上を基にしたセットが好まれていることが傾向としてある。
レイアウトにも流行があり、60年代は点数の少ない極小キット、70年代は反対に多点キット、80年代はさらに数が増えた超多点キットであった。しかし、90年代から現在[いつ?]については60年代のレイアウトに戻ってしまっている。ロカビリーバンドに於いては椅子を使用せず立って演奏するミュージシャンも散見される。
こういった時代性もあるが、主体となるのは演奏者本人が何をしたいかということであり、時代の波にしたがわずに自分のセットにこだわっているドラマーも多数いる。
ドラムシェルには様々な材質が用いられる。スネア以外のドラム(以下、ここでは簡易的にセットと称する)はウッドが多く用いられるが、スネアドラムはウッドに限らず、金属製のものも愛用者は多い。しかし、なかにはファイバーグラス、アクリル、カーボンなどを使用しているものもある。 セットの主たる材質としてメイプル、バーチが筆頭に上げられるが、上質なマホガニーなども使用される。これらは各メーカーともに高級機種に用いられるが、安価なモノにはポプラ、フィリピン・マホガニーなどの安価な材質が使用される。また、高級感を出すために化粧板にアッシュ、コルディアといった木目の美しいものを採用する場合もある。ただし、ここで注意すべき点は、同じ名前の材であっても産地によって全く異なることがある。たとえばバーチなどは、高級機種にも安価な機種にも使用されるが、一言で「バーチ」といっても、世界的には約40種類があるといわれ、そのうち良質とされるのはごく限られた数種類のものしかなく[要出典]、一概に材の名前だけを元に質を判断することは出来ない。
通常、ドラムの成型は、薄い板材に接着剤を塗り熱や圧力を加えて合板を作成、それらに接着剤を付け筒状に成型する手法が多い。真円度が最も重要であるが、各メーカーによってその製造方法は異なる。ちなみに4枚の組み合せは4プライ、6枚の組み合せは6プライと呼ばれる。ただし、メーカーによって一枚ごとの厚みは異なるので、一概にプライ数では比較できない。
2013年4月現在、現存するドラムシェルには、既述したウッド、合成樹脂の他、多種の金属(リン青銅、赤銅、真鍮、鉄、ステンレス・スティール、アルミ、チタン、合金)など様々な素材が用いられ、その形成法も多岐に渡る。一般的にそれぞれに特徴的な音色があるとされるが、他の多くの楽器同様、それのみが楽器から発せられる音質を決定づける要因の全てではない。したがって、ドラムの選択においては、種々の情報を鵜呑みにする事はせず、必ず自分の耳で音色を確認し選択すべきである。
一般的にバスドラムは口径20インチまたは22インチが多く使用される。しかし、ジャズや小規模バンドの場合18インチという小口径を使うこともあり、逆に大音量のロックやジャズのビッグ・バンドでは24インチや26インチの大口径バスドラが使用されることがある。かつては深さ14インチが汎用的であったが、近年[いつ?]では16インチから18インチのものが多く見受けられる。
口径が大きいと低音が出やすく深さが深いとサステインが長くなり、音圧が高くなる[要出典]が、アタックを強調したい場合には深さをセーブする。同じくアタックを強調する手法として、フロント・ヘッド(打面とは反対側)に10インチ程度の穴を空けたり、ミュートという手法が効果的である。ミュートには胴内に毛布を入れ打面裏に接触させる手法や、胴内にウェイトを入れ胴の振動を押さえ込む手法がある。
フロアタムは18インチ、16インチ、14インチの3種類が多いが、まれに15インチや20インチなどを使用するドラマーもいる。
タムについては、8インチ、10インチ、12インチ、13インチ、14インチ、15インチ、16インチ程度が一般的であるが、かつては11インチのタムが存在したこともあった。これと同時に20インチのバスドラをセットする場合があるが、これはゴング・バスなどと称され、ヘッドは片側しか貼らない。
深さについては、例えば口径13インチを考えた場合、深さが9インチが標準胴、深さが10インチ,11インチで深胴、これを超えるものを超深胴ということがある。
80年代は超深胴が多く使用されていたが、現在[いつ?]はやや深い10(口径)×8(深さ),12×9,13×10といったものが主流である。なお、口径×深さの順で表記するのは日本だけで、日本国外では深さ×口径の順になるので注意を要する。
また、裏面が存在しないタムタム(シングル・ヘッド・タム、またはメロディックタムやコンサートタムともいう)もあるが、アタック音が強調されかつドライな音色であるが、現在[いつ?]はこれを好む人は少なく、70年代の流行であった。
口径はかなり以前[いつ?]から変化はないが、深さについては時代の流れとともに変化が出てきている。浅胴から標準胴、そして深胴、そしてまた浅胴といった感じで流れているが、ここ最近[いつ?]はスネアをはじめ深胴の販売数が伸びてきている。
ドラムシェルの両端ないし片側の開口部に取り付ける振動膜である。 一般的に、円形に形成された硬質の枠をもち、フープによりこの枠が押し下げられることで振動膜がエッジに押し付けられ、張力が与えられる。
古くは動物の皮を使用していたが、1956年 Chick Evans がポリエステルをドラムヘッドとして使用したことに始まり[1]、その優れた耐久性、耐天候性、製造コストの低さから、2013年4月現在、振動膜としてプラスティック素材を使用することが主流となっている。
用いる素材、形成法などの違いが膜鳴楽器であるドラムの音質に与える影響は大きく、直径や材質や打面用(バターサイドヘッド)と共鳴用(タムタムではボトムヘッド、スネアドラムではスネアサイドヘッド、バスドラムではフロントヘッドと呼ばれる)など様々なタイプのヘッドが市販されており、スネアドラムの共鳴用のヘッドには、スネア(スナッピー)の繊細な反応を得るために200 - 300ゲージ程度の専用ヘッドが用いるなど一般的な方法論がある。しかし、打面用と共鳴用に用いるヘッドに種類上の区別は無く、直径が合えば、表現したい音などによって現場の裁量で選択でき、前述の通り共鳴用のヘッドの有無も選択できる。
ドラムヘッドはドラムの表面積の多くを占め、聴衆やカメラに見えやすいため、メーカー名やバンド名が表記されていることが多い。ドラムセットも同様であるが、特にバスドラムの共鳴用ヘッドにはあらかじめメーカー名が入っていることが多い。バンド名や個人名を入れる事も多い。
消耗品であり、打面用、共鳴用問わずヘッドは演奏時の打撃により不均一に引き延ばされるため、破れるなど外観上明らかな損傷が無くても使用頻度に合わせた定期的な交換が必要となる。[要出典]
主要なドラムヘッドメーカーには、REMO、EVANS、Aquarianがある。ドラムセットを購入する場合はヘッドは生産財として既に組み込まれていることが多い。
便宜的にパーカッション記号ないし、ヘ音記号を音部記号に持つ五線譜、あるいは音部記号の無い五線譜を用いて表されることが一般的であるが、それ自体は音階を持たないリズム譜の集合体であり、音高、符頭、アーティキュレーション記号などの書き分けと楽器操作との間に、ほぼ一対一の対応関係が有るという点でタブラチュア(Tab)譜の一種である。ただし、ギターやベース等のTab譜と違い、奏者によって(あるいは同一人物であっても)ドラムセットを構成する楽器の種類と数が大幅に変わるために、それらを表す譜面上の表記は一意に定まらない。したがって採譜者には略語、付録コメントなどで記譜方法を解説する事が本来的に求められる。
記譜例を以下に示す。
オーディオサンプル | ||
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パーツ | 演奏内容 | オーディオ (Vorbis: 矢印をクリック) |
スネアドラム | 消音しないスネアドラム | |
消音したスネアドラム | ||
リムショット | ||
バスドラム | 消音したバスドラム | |
1タム, 2タム | 8インチ (20 cm) ラックタム | |
12インチ (30 cm) ラックタム | ||
フロアタム | ||
ハイハット | クローズド・ハイハット | |
オープン・ハイハット | ||
フットペダルでハイハットを開閉(チック) | ||
クラッシュシンバル | クラッシュシンバル | |
ライドシンバル | 普通に叩く | |
シンバルの「ベル」部分を叩く | ||
エッジを叩く | ||
ビート | ハイハットの典型的なロックビート | |
ライドシンバルの典型的なロックビート | ||
ウィキメディア・コモンズのドラムカテゴリにさらに多くの例があります |
ドラム、シンバル、ハードウェアなどを調達、製造し、自社ブランドとしてセットを販売しているブランドの一覧。
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ドラムセットに組み込まれる太鼓(シェル)を供給しているブランドを記載。
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ドラムセットに組み込まれるシンバルブランドを記載。
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