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ゲンナジー・レオニドヴィチ・トゥルハノフ（ウクライナ語: Генна́дій Леоні́дович Труха́нов、1965年1月17日 - ）は、ウクライナの政治家である。オデーサ市長。親ロシア派として知られる[1][2][3]。第7回ヴェルホーヴナ・ラーダ議員（地域党、2012年-2014年）。
ゲンナジー・トゥルハノフは、1965年1月17日に、当時ソビエト連邦の一部であったウクライナ・ソビエト社会主義共和国のオデーサで生まれた。1986年、オデーサのフルンゼ砲兵学校を卒業した。卒業後、中尉の階級を与えられた。大砲の修理と整備を専門とする技術者であった。
軍歴
1986年から1992年まで、北カフカーズ軍管区に所属。
1992年、大尉に昇進し、退役。
2008年、ウクライナ国家退役軍人委員会オデーサ地域代表に任命された。
政治家として
1993年、民間警備会社に就職。
2000年、ロシアの石油会社ルクオイルで、セキュリティに関する顧問を務めた。
2004年からウクライナ国会事務所職員として勤務。
2005年、オデーサ市議会議員に選出され、2006年に再選された[4]。
2010年、オデーサ市議会議員に再選。市議会の地域党の派閥を率いた。
2012年の第7回ヴェルホーヴナ・ラーダで、ウクライナ地域党の候補として当選[5]。
2013年6月、ウクライナ国会議員計148人と連名で、「ヴォリンの悲劇をポーランド人に対する大量虐殺と認め、ウクライナの民族主義者の犯罪行為を非難せよ」とする嘆願書をポーランド共和国下院に提出した。
2014年2月、ウクライナ騒乱を受けて地域党を離脱。議員グループ「経済開発」メンバーとなる。
2014年、オデーサ市長の繰り上げ選挙で有権者の43.49％を獲得して当選し、オデーサ市長に就任した[6]。
2015年、オデーサ市長選挙で再選を果たした[7]。
2015年からは、政党「Доверяй делам（真実の行動）」を率いている。
2019年7月のヴェルホーヴナ・ラーダ選挙において、トゥルハノフは野党連合のリストのトップ10に入ったが[8]、この連合の得票率は3.23%だったため、5%の選挙の壁を超えることができず、議会から脱落することになった[9]。
2020年のオデーサ市長選挙において再びオデーサ市長候補となり[10]、11月15日の選挙で対立候補ミコラ・スコリクを破り再選を果たした[11]。
ロシア国籍問題
2016年4月に公開されたパナマ文書によって、トゥルハノフが英領ヴァージン諸島のオフショア企業を通じてウクライナに20以上の企業を所有していることが判明し[12][13]、さらにこれら企業の登録書類によってトゥルハノフがロシア連邦国籍を有することが示された[14][15][16]。トゥルハノフはこの疑惑を否定した[17][18]。ウクライナの法律では二重国籍が禁止されているため、ウクライナ保安庁は調査を開始したが、文書の確認は得られなかった[19]。その後、市内でトリュハノフの辞任を求める抗議デモが行われた[20]。オデーサの元市長エドゥアルド・グルヴィッツは、トゥルハノフが3つの外国パスポート（2つのロシアと1つのギリシャ）を所有していると断言した[21]。2017年、トゥルハノフはロシアの裁判所を通じて、ロシアのパスポートを無効にした[22]。
2016年4月、デモ隊がトゥルハノフの辞任を要求し、市役所前にキャンプを設置。「トゥルハノフのいないオデーサ」と称する集会を開いた。4月26日夜、テント村が何者かに襲撃された[23]。
横領の嫌疑
2017年、ウクライナ国家汚職対策局（NABU）が、横領の疑いでトゥルハノフの住居および職場の捜索を行った[24]。
2018年2月14日、トゥルハノフはウクライナのボルィースピリ国際空港で、職権乱用による財産横領の疑いで拘束された[25][26]。その後、裁判所は両者を保釈した[27]。2018年3月31日にNABUは調査を終了し、検察は収集した証拠により、市予算の資金横領の疑いがあるトゥルハノフとオデーサ職員などに対して起訴状を作成するに十分であるという結論に至った[28]。
パラダイス文書
2017年に公開されたパラダイス文書にオデーサ出身のギャングについてのデータがあり、トゥルハノフがそのギャングの一員であったとBBCが報じた[29]。石油産業で財を成したが、ソ連崩壊後の1990年代後半に麻薬や武器の密輸の疑いでイタリア警察の捜査対象となり、トゥルハノフも身元を特定されていた[29]。
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