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著者の手がけた推理小説シリーズの2番目にあたる。シリーズ名の由来は、シリーズの探偵役である「瀬在丸紅子(Cezaimaru Venico)」ファーストネームのイニシャル、Vに由来する。作者の森博嗣は本シリーズのコンセプトとして、シンプル、シャープ、スパイシィのSSSを掲げている[1]。
本シリーズは登場人物の1人保呂草潤平が、友人である瀬在丸紅子、小鳥遊練無、香具山紫子らと遭遇した事件を回想として記述するスタイルをとっており(但し三人称で記述されている)、各作品冒頭でその旨が読者に対して明示される。警察関係者をはじめとする登場人物が事件について悩んでいる最中、保呂草は真相を先んじて知っている、推定しているが黙している場合が多い。探偵役である紅子が、その頭脳で完璧に事件を解決して皆に解説するという流れである。
登場人物の心理の揺れや、関係性の変化が目立つ装飾が多くなされているが、その分、小説としての構造やトリックはオーソドックスなものに意識的になされている。また設定の斬新さ・特異性が特徴の1つとされるS&Mシリーズと対照的に、安普請のアパートで生活する登場人物、資産家の大学教授、避暑地や豪華客船で起こる事件、などレトロな印象を与える設定が散見される。
2015年2月、『瀬在丸紅子の事件簿〜黒猫の三角〜』のタイトルでフジテレビ系列の『赤と黒のゲキジョー』枠でテレビドラマ化された[2]。
シリーズは以下の10作品から構成されている。作品同士に関連の無いS&Mシリーズとは違い、本シリーズでは作品と作品に繋がりが見られ、単独でも物語は成立しているが順番に読み進めたほうが物語の流れをより理解できる。Gシリーズではこの形式が全般に反映されている。
この10作品以外にも、瀬在丸紅子と保呂草潤平は『四季シリーズ』や『Gシリーズ』などにも登場しており、『Xシリーズ』との関係も見られる他、また小鳥遊練無と香具山紫子は短編「気さくなお人形、19歳」「ぶるぶる人形にうってつけの夜」にも登場している。また関連短編に「ラジオの似合う夜 A Radiogenic Night」、「刀之津診療所の怪 Mysteries of Katanotsu Clinic」など。
シリーズ一作目である『黒猫の三角』は、皇名月の作画で2002年に漫画化がされている。ストーリーは原作に忠実なものになっており、原作者である森博嗣もその完成度を高く評価している[3]。あすかコミックスDXから発売されていた物は絶版となり、2007年に幻冬舎よりバーズコミックススペシャルとして復刊がされた。また、2012年には文庫化されている。また皇は文庫判の解説と台湾版の表紙も担当している。
2015年2月6日、『瀬在丸紅子の事件簿〜黒猫の三角〜』のタイトルでフジテレビ系列の『赤と黒のゲキジョー』枠でテレビドラマ化された。瀬在丸紅子役を演じるのは檀れい[2]。
フジテレビ系列 赤と黒のゲキジョー | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
おばさん弁護士 町田珠子
(2015年1月30日) |
瀬在丸紅子の事件簿
〜黒猫の三角〜 (2015年2月6日) |
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