Piledriver (マイクロアーキテクチャ)

Piledriver（パイルドライバー）は、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ (AMD) の Bulldozer を改良した2世代目の Bulldozer 系マイクロアーキテクチャである。パフォーマンスおよびメインストリームの AMD APU は、本マイクロアーキテクチャから Bulldozer 系マイクロアーキテクチャを採用した。

Piledriver

生産時期	2012年から
設計者	AMD
生産者	GLOBALFOUNDRIES
プロセスルール	32 nm
命令セット	AMD64
パッケージ	AMD APU AMD FX Opteron
前世代プロセッサ	Bulldozer (マイクロアーキテクチャ)
次世代プロセッサ	Steamroller (マイクロアーキテクチャ)

特徴

オリジナルの Bulldozer と同様に 32 nm SOI プロセスで設計されてはいるが、複数の改善が加えられた。

• IPC と動作周波数の向上
• 分岐予測とハードウェア プリフェッチの改善
• 浮動小数点演算と整数演算装置のスケジューラーの改善
• FMA3 命令と F16C命令を追加
• L1 キャッシュの TLB を大容量化および L2 キャッシュの効率性を改善
• リーク電流の低減と電力および温度管理の改善

展開

デスクトップ

A シリーズについては「AMD Fusion」を、FX シリーズについては「AMD FX」を参照

デスクトップ向けでは、A シリーズのメインストリーム帯の開発コード名 "Trinity" と、2013年に発表された "Richland" で採用された。パフォーマンス帯の AMD FX では "Vishera" で本マイクロアーキテクチャが採用された。

モデル	CPU					GPU			TDP (W)	DDR3 メモリー	Turbo Core	対応 ソケット
	モジュール数 （コア数）	動作周波数(GHz)		キャッシュ		モデル	コンフィグ	周波数 (MHz)
		Base	ターボ	L2	L3 (MB)
FX-8350	4 (8)	4.0	4.2	2 MB x 4	8	—			125	1866	対応 (v3.0)	AM3+
FX-8320		3.5	4.0
FX-8300		3.3	4.2						95
FX-6350	3 (6)	3.9		2 MB x 3					125
FX-6300		3.5	4.1						95
FX-4350	2 (4)	4.2	4.3	2 MB x 2					125
FX-4320		4.0	4.2		4				95
FX-4300		3.8	4.0
A10-5800K			4.2		—	HD 7660D	384:24:8	800	100			FM2
A10-5700		3.4	4.0					760	65
A8-5600K		3.6	3.9			HD 7560D	256:16:8		100
A8-5500		3.3	3.7						65
A6-5400K	1 (2)	3.6	3.8	1 MB x 1		HD 7540D	192:12:4
A4-5300		3.4	3.6			HD 7480D	128:8:4	723

モバイル

モバイル向けでは、A シリーズのパフォーマンス帯およびメインストリーム帯の開発コード名 "Trinity" で採用された。

モデル	CPU				GPU				TDP (W)	DDR3 メモリー	Turbo Core	対応 ソケット
	モジュール数 （コア数）	動作周波数(GHz)		L2 キャッシュ	モデル	コンフィグ	周波数(MHz)
		Base	ターボ				Base	Turbo
A10-4600M	2 (4)	2.3	3.2	2 MB x 4	HD 7660G	384:24:8	496	685	35	1866	対応 (v3.0)	FS1r2
A8-4500M		1.9	2.8		HD 7640G	256:16:8
A6-4400M	1 (2)	2.7	3.2	1 MB x 2	HD 7520G	192:12:4				1600
A4-4300M		2.5	3.0		HD 7420G	128:8:4	480	655
A10-4655M	2 (4)	2.0	2.8	2 MB x 2	HD 7620G	384:24:8	360	496	25	1333		FP2
A8-4555M		1.6	2.4		HD 7600G		320	424	19
A6-4455M	1 (2)	2.1	2.6	1 MB x 1	HD 7500G	256:16:8	327		17
A4-4355M		1.9	2.4		HD 7400G	192:12:4

サーバー

2P（ソケット）から 4P のエンタープライズおよびメインストリーム向けの "Abu Dhabi"、1P から 2P の "Seoul"、 1P の Web ホスティングまたは Web サービス向けの "Delhi" で採用された。

脚注

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