NDISWrapperは、無線LAN用のネットワークカードに付属するWindows向けデバイスドライバをLinuxで使えるようにするフリーソフトウェアである。すなわち、LinuxカーネルにWindowsカーネルの一部機能とNDISのAPIの実装を互換レイヤーとして提供するソフトウェアである。多くの無線ネットワークカードベンダーは Linux 向けドライバをリリースしていないので、LinuxディストリビューションにはNDISWrapperが含まれていることが多い。
使い方
NDISWrapperは、Linux上でネットワークカードのWindows向けドライバを利用できるようにする。最低限、ドライバのinfファイルと.sysファイルが必要である。
例えばdriverという名前のドライバがあるとする。ファイルとしてはdriver.infとdriver.sysがあり、vendorid:productidは0000:0000であるとする。NDISWrapperはドライバを/etc/ndiswrapper/driver/にインストールする。このフォルダには以下の3つのファイルがある。
- 0000:0000.conf - infファイルから抜き出した情報が格納されている。
- driver.inf - 本来のinfファイル
- driver.sys - 本来のライバ本体
グラフィカルなフロントエンド
NDISWrapperのグラフィカルなフロントエンドとして、NdisgtkやNdisConfigがある。これらを使うと、完全にグラフィカルな環境でNDISWrapperを使うことができる。
類似プログラム
類似のプログラムとして次のものがある。
Linuxant DriverLoader (Linux)
DriverLoaderはNDISWrapperと同等の機能を提供するLinux向け商用ツール
Project Evil (BSD)
FreeBSDおよびNetBSDベースの同等プロジェクトとしてProject Evilがある。NDISWrapperとほぼ同じ方法だが、OpenBSDは反バイナリ・ブロブ主義であるためProject Evilには参加していない。Project EvilにはNDISWrapperのUSBサポートなどの機能が存在しない。
関連項目
外部リンク
- NDISWrapper公式サイト
- ndisgtk
- NdisConfig
- Project Evil: The Evil Continues, 2004年1月24日, FreeBSDメーリングリストより
- Too Evil, Too Furious, 2005年4月25日, FreeBSDメーリングリストより
- NetBSD NDIS Driver Port
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