NIL (New Implementation of LISP)はマサチューセッツ工科大学で開発されたLisp の方言である。

概要 登場時期, 設計者 ...
NIL
登場時期 1979年 (45年前) (1979)
設計者 Jon L White, Glenn S. Burke
最終リリース 0.286/ 1984年1月 (40年前) (1984-01)
影響を受けた言語 Lisp, Maclisp
影響を与えた言語 Common Lisp, T
プログラミング言語 Lisp, VAXアセンブリ言語
プラットフォーム VMS
関連言語 Lisp, Common Lisp
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1970年代後半にDEC社の32ビットマシンであるVAXコンピューターで稼動するMaclispの後継言語として開発が始まった。

Maclispとの互換性を維持しつつVAXの高速性を活かし、大規模なアプリケーションのより高速な実行を目指した。

プロジェクトは開発当初は Jon L Whiteが主導し、後に Glen S Burkeが主導開発者となったが、後に擡頭してくるCommon Lispの仕様策定と合流し、Common Lispに影響を与えつつ、NIL自体もCommon Lispに適合していった。

言語拡張および開発環境

  • オブジェクト指向システム: Fravors
  • MIT Lispマシン風のエラーハンドリングシステム
  • Emacs互換エディタ: Steve (実装言語はLisp)

商用化

1985年にはImpediment社によりMicroVAX IIで稼動するCommon Lisp処理系として商用化されている。[1] 日本国内では、住友商事が扱うMicroVAX IIのパッケージの一つとして販売されていた。

逸話

Common Lispはレキシカルスコープを採用するにあたって、既にレキシカルスコープを採用していたNILに倣ったとされる[2]

Richard SoleyがNILプロジェクト用にNILEというEmacs風エディタを開発していたという逸話がEmacsの歴史として伝えられている[3]。なお、上述のようにNILの組み込みエディタはSteveという別のEmacs実装であった。

脚注

文献

論文

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