『DOORS』(ドアーズ)は、神坂一による日本のライトノベル。挿絵は岸和田ロビン。
『ザ・スニーカー』(角川書店)にて2006年12月号より連載され、2007年に角川スニーカー文庫より文庫化された。全2巻。
普通の高校2年生、曽根崎美弥がある日目を覚ますと、家中のいたるところに別の世界へ繋がるドアが現れており、外の世界もまた、様々な世界が入り混じった奇妙な世界に変貌していた。
美弥は、修繕屋シュリンと共に、世界を元通りにするために別世界へ旅立つ。
メインキャラクター
- 曽根崎美弥(そねざき みや)
- 主人公。なぜか1人だけ、「世界が変化したこと」を認識し、かつての世界を記憶している。「勘」により、シュリンが向こうにいるドアを探し当て、彼を引っ張り出す事ができる。本人は自覚していないが、世界の影響によって極めて高い戦闘能力を得ている(劇中でのシュリンの推測による)。第7話で「奈落の公爵アスモデウス・ミヤ」に変身できるようになる。
- 曽根崎智紗(そねざき ちさ)
- 美弥の妹。混ざった世界の影響を受け、「尻尾が5本あるリス」の姿に変わる。美弥、シュリンと共に、別世界への旅に向かう。完全に世界の影響下にあるため、世界や自分自身がどんな状態に変化しても、それを「当然の事」として受け止める。
- シュリン
- 外見は人間の青年の姿をした、修繕屋と呼ばれる存在。手に持ったレンチと呼ばれる棒状の器具を用い、それぞれの世界での対象となる人物を「3回叩く」(実際は、ただ触れさせるだけで良い)事によって、世界を少しずつ元の状態に近付ける事が出来る。
- 園村真砂子(そのむら まさこ)
- 美弥の同級生。「妹」であるため、智紗同様にリスの姿に変わっている。
- 樫村巧(かしむら たくみ)
- 美弥の同級生。あだ名はコウ。
- プロフェッサーM
- 異世界の技術を手に入れるため、レンチを狙う科学者。真砂子の祖父であり、本名は園村松ニ(そのむら まつじ)。なお、「プロフェッサー」は自称であり、博士号は持っていない。
ゲストキャラクター
- 御前崎亜岐(おまえざき あき)
- 第1話、日光東照宮風の世界に登場。美弥が最初に出会った世界修復のターゲット。
- 御前崎玻璃(おまえざき はり)
- 第1話に登場。亜岐の妹。
- 智紗と戦い、友情が芽生える。
- 燦本悟朗(さんもと ごろう)
- 第1話に登場。落武者のような姿をした市中同心。詰所の周囲に張られた「詰所フィールド」の中では、能力が数倍になる。
- 魔王ゾディアス
- 第2話に登場。配下に「四元帥」と六千万の魔軍を従えた魔王。時間停止能力を持つ。
- ルカ
- 第3話、「妹」に支配された世界に登場。レジスタンス組織のリーダー。
- リア
- 第3話に登場。「妹キング」を名乗り、妹の軍団を率いる。
- 南禅寺(なんぜんじ)
- 第4話に登場した探偵。拳銃を所持している。
- 竜峰牙風(たつみね がふう)
- 第5話に登場。闇の卓上ゲーム結社、「盤鬼一族」の当主。五目並べの達人。
- 犬吠崎有楽美(いぬぼうさき うらみ)
- 第6話、怪談の世界に登場。美弥同様、世界の変化を認識している姉妹の姉。
- 犬吠崎通楽美(いぬぼうさき つらみ)
- 第6話に登場。有楽美の妹。智紗と結託し、レンチを盗み出す。
- 山崎権次郎(やまざき けんじろう)
- 第7話、昭和風の世界に登場。昔気質なSF職人。
- 次元取締役ティア
- 第9話(最終話)に登場。次元が混ざった事により「混ざり合うものの中から最適を引き出す力」を得て、全次元の制覇をもくろんだ人物。配下の者達は恵方巻きを武器にする。
- 次元会長カノカ
- 最終話に登場。ティアと同じ能力を身に付け、似た行動を起こす。ティアの存在は知らない。配下の者達はきしめんを武器にする。