Loading AI tools
ウィキペディアから
5'キャップとは、真核生物の細胞質mRNAなどの5'末端に見られる修飾構造で、成熟mRNAの安定性と翻訳開始などに関与している。ミトコンドリア[1]や葉緑体[2]のmRNAにはキャップ構造は存在しない。
真核生物のmRNA分子の5'末端には三リン酸結合を介してグアノシンが結びついており、他では通常見られることのない5'-5'結合となっていることが特徴的である。またこのグアノシンのグアニン塩基は7位がメチル化されるので、7-メチルグアニル酸(m7G)キャップとも呼ばれる[3]。
多細胞生物やある種のウイルスでは、上記のcap-0に加えてmRNAの最初1つまたは2つのリボースの2'位がメチル化される。最初1つがメチル化されているものをcap-1、最初2つがメチル化されているものをcap-2と呼んでいる[4]。
またsnRNAは特殊なキャップ構造を持っており、SmRNAはトリメチルグアノシンキャップ、LsmRNAはモノメチルリン酸キャップとなっている[5]。
5'キャップの機能としては以下が挙げられる。
RNAポリメラーゼII(polII)にキャッピング酵素複合体が結合しており[15]、polIIがmRNAを転写し始めると、転写が終了するよりも前に以下の過程を経てキャップが付加される[11]。
盛んに翻訳が行われているmRNAの場合は、翻訳開始因子がキャップを保護しているため、キャップの除去は起こりにくい。ただし能動的にキャップの除去を行う様々な機構が知られている。キャップ除去酵素によってキャップ構造が除去されると、5'リン酸末端が生じてエキソヌクレアーゼによる分解が可能になる。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.