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イアン・フレミングのスパイ小説 ウィキペディアから
『007 ロシアから愛をこめて』(From Russia with Love)は、イアン・フレミングの長編小説。「ジェームズ・ボンド」シリーズ長編第5作。1957年、ジョナサン・ケープより出版された。日本では1964年に東京創元社から井上一夫訳により創元推理文庫で発売されている。
本作執筆中のフレミングはボンドシリーズの自主映画化を目論見、それに専念(ばらばらに売却した1作目から3作目までの映画化権の買い戻しなどであるが、買い戻せたのは2作目のみであった)するため、本作をもって小説シリーズを打ち切ろうとして、ボンドを殺す内容を考えていたが、出版社の猛反対に遭い、結局生死不明のまま終わるという折衷案が採用されたという。
ソビエト連邦情報機関の最高幹部会議は、西側の情報機関に打撃を与えるため、スメルシュの手によってイギリス秘密情報部の情報部員ジェームズ・ボンドを辱めて殺すことに決定した。チェスのモスクワ選手権タイトル保持者でスメルシュ企画課長のクロンスティーンが立てた計画に基づき、第2課長ローザ・クレッブ大佐は、タチアナ・ロマノーヴァ伍長を囮に仕立てた。
ボンドに夢中になったソ連職員タチアナが、暗号解読器「スペクター[1]」を手土産に亡命を望んでいるという連絡が入り、ボンドはイスタンブールへ派遣された。首尾よくタチアナと解読器を確保したボンドは、夫婦を装いオリエント急行に乗り込んで国外脱出を図るが、そこにはスメルシュの放った刺客グラントが待っていた。
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