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鼠蹊管(そけいかん、鼠径管)とは、体の両側 (正中線の両側に1つずつ)の前腹壁にある蹊路で、男性では精索が、女性では子宮円靭帯(子宮円索)が通っている。ヒトの男性の発生時、胎児期にお腹の中で発生した睾丸が、出生近くにここを通って体外に出てくる径路なので、鼠径管は男性の方が大きく、より目立つ(そのためヘルニアになりやすい)。
鼠径管は、鼠径靱帯の内側寄りに位置している。管の長さは約 4 ~ 6 cm で[1]、前下内側向けに角度が付いている。体表側の開口部を「浅鼠径輪」、腹膜側の開口部を「深鼠径輪」と呼び、男性の場合、その直径は通常、深鼠径輪で 2 cm (標準偏差 ±1 cm) である[2][注 1]。
現実には「鼠径管」という管が存在するわけではなく、人体の間隙をあくまで「管」に近似して、円柱状に視覚化したものである[3] 。
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