麻疹ウイルス

ウィキペディアから

麻疹ウイルス

麻疹ウイルス(ましんウイルス、はしかウイルス、Measles morbillivirus)とは、麻疹の原因となるウイルスで、パラミクソウイルス科モルビリウイルス属に属するRNAウイルスである[1]

概要 麻疹ウイルス, 分類 ...
閉じる

RNAは一本鎖であり、直径100 - 250nmエンベロープを有する。6つの構造蛋白質があり、表面のエンベロープに有するF(fusion)蛋白とH(hemagglutinin)蛋白が、病原性に大きく関わっている。また、麻疹の発症のみならず、リンパ組織に感染するため、免疫抑制という症状をもたらす。内に潜伏して変異を起こして亜急性硬化性全脳炎(SSPE)の原因にもなりうることが知られ、変異したウイルスを「SSPEウイルス」という。

遺伝子解析により24種類の遺伝子型に分類される[2]。2010 - 2018年に日本で検出された遺伝子型は、H1、G3、D9、D8、D5、D4、B3型の7種類で、2012、2017、2018年はD8型、2013、2014年はB3型が多かった[3]

熱、紫外線エーテルで容易に不活化され、空気中や物体表面での生存時間は短い[2]

牛疫ウイルスを起源としていると考えられている[4]ヒトに感染する麻疹ウイルスの出現時期について、ロベルト・コッホ研究所ドイツ)などはゲノム解析 や感染を広げる都市のユーラシア大陸における形成時期との関連から、紀元前6世紀と推測している[5][6]

脚注

関連項目

外部リンク

Loading related searches...

Wikiwand - on

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.