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『魔法少女禁止法』(まほうしょうじょきんしほう)は、伊藤ヒロによる日本のライトノベル。一迅社文庫から刊行された後、エンターブレインから新装版が発売された経緯があり、本項では前者を「一迅社版」、後者を「エンターブレイン版」と記載。
2010年7月17日に『アンチ・マジカル 〜魔法少女禁止法〜』(アンチマジカル まほうしょうじょきんしほう)の題で一迅社文庫(一迅社)より単巻として発行(イラストはKashmirが担当)。
2013年9月30日にエンターブレインに版元を移動し、『魔法少女禁止法』に改題した新装版が発売された(イラストはkoiが担当)[1]。こちらは文庫ではなくソフトカバーとして出版されており、内容も一迅社版に比べて大幅に変更が加えられている。著者の伊藤と交友関係を持つ森瀬繚曰く、続刊が実現すれば執筆される予定だった構想を伊藤から明かされた森瀬が、エンターブレインの編集者に作品を紹介した事が新装版の発売に繋がったとのこと[2]。
アメリカン・コミック作品『ウォッチメン』のパロディ作品であり[3]、作中の魔法少女も既存の作品の魔法少女や変身ヒロインを彷彿とさせるものが多く、一迅社版の後書きにてその旨の文章が記載されている。
1997年に一切の魔法少女活動を禁止する『魔法少女禁止法』が制定され、それから10年経った2007年の日本。一般人の少年・佐倉真壱は、法に反して非合法に活動を続ける魔法少女スウィ〜ト☆ベリーに助けられたことを切っ掛けに女装魔法少女となり、彼女と共に元魔法少女達を狙って起こる事件を追いかける。
ライターの来栖美憂は、本作は2009年に日本で映画版が公開されたアメリカン・コミック『ウォッチメン』に、1980年代から1990年代の魔法少女文化、そして「男の娘」要素を足したものと指摘している。
「なぜそれを混ぜる?」設定を聞いたら誰でもそう首をかしげるはずだ。 — 来栖美憂[17]
来栖は本作の展開は『ウォッチメン』とほぼ同じであると述べている。主人公の佐倉真壱に相当するキャラクターこそ原作にいないものの、『ウォッチメン』のロールシャッハを彷彿とさせるおしゃれ天使スウィ〜ト☆ベリーにはじまり、登場人物のほぼ全員に魔法少女ないし『ウォッチメン』の元ネタが存在していると述べている。来栖は、ロールシャッハのキャラが強烈すぎるせいだろうため、真壱がベリーの陰に隠れて目立たなくなっていると指摘し、このことは「男の娘」ものの作品としては大きな欠点であると難じている。『ウォッチメン』のテーマが正義・ヒーローとは何かというものだったことから、本作のテーマも魔法とは何か、少女とは何か、というものになっているとしつつ、パロディではあるが真面目な問いかけをはらんでいると述べている[17]。
エンターブレイン版1巻の帯には新房昭之がコメントを寄せている。2巻は当初2014年1月発売予定と告知されていたが、半年以上もの延期を経て同年10月に刊行が実現した。
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