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『鬼谷子』(きこくし)は、諸子百家の一つで、中国の戦国時代に鬼谷(鬼谷子)によって書かれたとされる書。遊説の方法について書かれている。
鬼谷は陳(楚の地)の人であるが、斉の稷下の学士であったかどうかは不明であり、専門といえば国際外交のような謀略である。学問というよりは、術のようなものに属していた。
『史記』によると、鬼谷は縦横家の蘇秦と張儀の師とされるが、鬼谷個人の伝はなく、その実在が疑われている。また『鬼谷子』は『隋書』「経籍志」に初めて登場し、『漢書』「芸文志」では確認出来ない為、後人の仮託とする説が有力である。一方で『漢書』「芸文志」に蘇秦の著作『蘇子』がありながら、『隋書』「経籍志」には登場しない事から、欧陽脩のように『鬼谷子』を蘇秦の作と考える者もいる。また『鬼谷子』には物語のような話が多いことから、近代の疑古派史家の中には前記のような『鬼谷子』を蘇秦の作とすることから発展し、鬼谷も蘇秦も実在しなかったという説がある。おそらく『鬼谷子』の物語のような要素は、後の時代の人が創り出したとも考えられる。
道教では鬼谷子を「古の真仙」とみなし、人間界で100歳あまり生き、その後は分からないとしている。本の『鬼谷子』は道教の経典『道蔵』に保存されている。民間の伝説では鬼谷子は占い師の開祖であり、道教では鬼谷子を玄都仙長と尊称する。『孫龐演義』という通俗小説では、孫臏と龐涓の師としている。
全23篇。
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