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リーベック閃石(学名:Riebeckite、リーベカイト)は、角閃石族に属する鉱物である。鉱物学としては、[ ][Na2][Fe2+3Fe3+2](Si4O11)2(OH)2 の組成を持つものをリーベック閃石と呼ぶ。また、類似した組成の鉱物はリーベック閃石グループに属する。化学組成としては、藍閃石のMg が Fe2+ に、Al が Fe3+ に置き換わったものである。
リーベック線閃石の繊維状鉱石をクロシドライト(crocidolite)と呼び、石綿の一種である青石綿として知られる天然繊維である。石綿類の中で最も毒性が強いとされ、国際労働機関 (ILO) が1986年に原則使用禁止の条約を採択、世界保健機関 (WHO) も1989年に使用禁止を勧告した。日本では1995年から使用も製造も禁止されている[2][3]。
クロシドライトに石英が浸み込んで硬くなったものを鷹目石、酸化されて茶色になったものをタイガーズアイと呼び、研磨して宝飾品として用いる。
クロシドライト(青石綿)は針状に尖った繊維で、含有する酸化鉄のために青い色をしている。非常に耐酸性が強く、高強度ではあるが、クリソタイル(白石綿)やアモサイト(茶石綿)に比べ耐熱性は同等以下である。この特質を利用して、耐酸用の紡織品、高圧管、シートガスケット、吹付け材などに用いられていた[4]。
国際がん研究機関 (IARC) により、クロシドライト(青石綿)を含む石綿は全てGroup1(ヒトに対する発癌性が認められる)に指定されている。さらに、クロシドライトは石綿類の中で最も発癌性が高く、クリソタイル(白石綿)の500倍、アモサイト(茶石綿)の100倍とも言われている[5]。
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