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長考(ちょうこう)とは、特に囲碁や将棋のような思考型の対戦ゲームにおいて、次の一手を長く考えること。長考の中でも長い長考を大長考と呼ぶ。
長考は故意に遅滞して相手に嫌がらせしているわけではなく、最善手を模索するためにできるだけ多くの選択肢を考慮しているにすぎない。思考型のゲームにおいてこのことはある意味でゲームの本来の目的に適った行為ともいえる。名人による長考が伝説となる所以である。
その一方、長考に陥るのは事前に相手の出方を予想できていなかったためともいえるので、窮余の策に過ぎず、けっして胸を張れる行為ではないとも考えられる。将棋界には「長考に好手なし」という格言もあり、羽生善治は「長考に入るのは迷っている場合が多いため」としている[1]。持ち時間が設定されていない、特に仲間内での勝負等の際は、マナー等の面においてあまり頻繁に長考しないほうが良いとされる。
持ち時間制のゲームでは長考をすれば、それだけ後の残り考慮時間が少なくなる。
将棋の最も長い大長考では2005年9月2日の順位戦で青野照市九段と堀口一史座七段の対局で、堀口の56手目に5時間24分がある。
囲碁の最も長い大長考では時間無制限では星野紀の16時間、持時間制では武宮正樹の5時間7分(本因坊戦挑戦手合、1988年)がある。
通信チェスでは一手に一日以上使うこともできる。
郵便将棋や郵便碁では、事実上長考することが可能な仕組みになっている。
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