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金利先物取引(きんりさきものとりひき、英: interest rate futures)は、デリバティブ(金融派生商品)の一つで、金利を指数として使用する金融先物取引の一種である。
シカゴ・マーカンタイル取引所では、金利先物を以下に分類している[1]。
日本では大阪取引所と東京金融取引所にてTONA3か月金利先物が取引されている[3][4]。東京金融取引所では先物取引とオプション取引が可能であるが、オプション取引の方は出来高0が続いており[5]事実上取引不能。長期日本国債(残存7年以上11年未満)の先物取引とオプション取引は大阪取引所で扱われている[6]。そちらは国債先物取引を参照。
アメリカではシカゴ・マーカンタイル取引所[7]などにて、イギリスではICE Futures Europe[8]などで扱われている。
短期金利先物の場合、価格は 100 - 金利(%) で表現される。例えば、現在、金利が1.5%だとすると、価格は 100 - 1.5 = 98.5 になる。この状態で買いを入れたとする。しばらくして金利が1.4%に下がり、価格は 100 - 1.4 = 98.6 に上がったとする。ここで決済すると、TONA3か月金利先物の想定元本は1億円なので、1億円 × 0.1% × 90日 ÷ 360日 = 25,000円の利益になる。[9][10]
ユーロダラー金利先物は、将来3ヶ月間銀行間で資金を借りる際の金利の予約として利用可能である[2]。
現在、ユーロダラー金利先物の金利が3%として、清算日に3ヶ月間$1,000,000借りるとして、清算日の金利が4%に上がったとしても、以下のように取引すると、3%で予約したことになる。下記の取引により合計$7,500の支払となる。これは、金利3%で3ヶ月間$1,000,000借りた場合と同じである。
日時 | 金利 | 行動 | 利益・利子 |
---|---|---|---|
現在 | 3% | ユーロダラー金利先物の売りポジションを(100-3)×2500=$242,500建てる。 | — |
清算日 | 4% | 先物のポジションを閉じ、3ヶ月間$1,000,000借りる。 | $2,500 |
清算日の3ヶ月後 | $1,000,000を返済。 | -$10,000 |
銘柄 | 参照金利 | 取引単位 | 取引所 |
---|---|---|---|
ユーロ円3ヵ月金利先物 | 期間3ヵ月の銀行間での円金利 (ユーロ円TIBOR) |
価格×25万円[注釈 1] | 東京金融取引所 2023年3月20日取引停止[11] |
TONA3か月金利先物 | 無担保コール翌日物金利3ヵ月間の日次複利 (TONA) |
価格×25万円 | 東京金融取引所 2023年3月20日上場[12] |
大阪取引所 2023年5月29日上場[13] | |||
Three-Month Eurodollar Futures |
期間3ヵ月の銀行間でのユーロダラー金利 (LIBOR) |
価格×$2,500[14] | CME 2023年6月末で廃止し SOFR3ヶ月に変換[15] |
Three-Month SOFR Futures | 担保付翌日物調達金利3ヶ月複利 | 価格×$2,500[16] | CME |
One-Month SOFR Futures | 担保付翌日物調達金利1ヶ月複利 | 価格×$4,167[17] | CME |
30-Day Fed Funds Futures | 実効フェデラル・ファンド金利1ヶ月平均 | 価格×$4,167[18] | CBOT |
全て先物価格は 100 - 年利率(%) 。全て差金決済による証拠金取引。
LIBORおよびユーロ円TIBORの公表停止により、2023年に下記の移行が行われる。
これにより以下の点が変わる。
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