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『野ばら』(Heidenröslein)は、
1799年に出版された。ゲーテが1771年にシュトラースブルク(ストラスブール)に勉学していた時に書かれたもので、フレデリケ・ブリオンという女性に恋をし、その女性に贈られたものである。[1]
“Sah ein Knab' ein Röslein stehn”(「男の子が野に咲く薔薇を見つけました」といったメタファーを用いた文)で始まる。
ドイツ語原詩 |
日本語訳(GFDL) |
近藤朔風は以下の2種類の訳詞を発表しているが、「野中のばら」がよく歌われる[2][3]。
野中のばら
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荒野のばら
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このゲーテの詩は傑作と評価されており、以下をはじめとした多くの作曲家によって、この詩に曲が付けられている。
日本においては、特に、シューベルトとヴェルナーの作品に、近藤朔風によって日本語の訳詞が付けられたものが、音楽教科書を通して広く人々に知られている[4]。
『魔王』と並びシューベルトの初期の傑作とされる。リート形式の見本というべき簡単な曲想に、ゲーテによる原詩のもつ繊細な世界が昇華されている。
ト長調。4分の2拍子。ピアノ伴奏は単純で、主和音を右手と左手とで交互に奏するだけである。
主調楽節-属調楽節-属調平行調楽節-主調という簡単平易な小曲の中に、厳しい自然の中の可憐な花を歌い上げている。
シューベルト作曲の『野ばら』は日本でも広く親しまれ、メロディがアレンジされて、学校などのチャイムや鉄道駅での発車メロディなどとして使用されることも多い。鉄道での発車メロディとしては、東日本旅客鉄道(JR東日本)で使用されていたほか、2011年までは京王電鉄の下り線でも接近メロディとして使用されていたが、いずれも放送機器の更新に伴い消滅している。編曲を手がけたのは永楽電気である。また学校のチャイムとしては立正大学などで使用されている。
ハインリッヒ・ヴェルナー作曲の『野ばら』も日本で広く親しまれ、メロディがアレンジされて地方自治体の防災行政無線のチャイムや、企業の事業所等での始業・終業時におけるチャイムなどとしても使われている。ドラマ『僕の生きる道』の合唱のシーンでも使われた。
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