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候補者と共に選挙戦を勝利に導くため科学的根拠に基づいた調査・戦略・戦術の企画を行う者 ウィキペディアから
選挙プランナー(せんきょプランナー)とは、候補者と共に選挙戦を勝利に導くため科学的根拠に基づいた調査・戦略・戦術の企画を行う者。
選挙への「当選」という共通のゴールを目指し、候補者に最も適した選挙キャンペーンのプランニング、アドバイス等を的確に行っていく役割を担う。 主たる活躍の場は地上戦とよばれる対面接触中心の選挙より、空中戦とよばれるイメージ戦略や広報宣伝が求められる比較的大きな選挙といわれている[1]。2008年にドラマ「CHANGE」で阿部寛が演じた韮沢勝利が名乗ったことで日本では一般的な名称となった[2]。
日本最初の選挙プランナーは三浦博史であり[3]、2020年9月に総理大臣に就いた菅義偉が、総理就任翌日に会食したのが、選挙プランナーの三浦博史であった[4]。 2008年頃から「日本最年少選挙プランナー」として注目を集めた人物が松田馨である。2006年7月の滋賀県知事選挙において新人の嘉田由紀子の陣営に参加し、嘉田の当選後は関西を中心に選挙プランナーとして活躍。松田は地方選挙から国政選挙まで300を超える選挙に携わり、特に無所属の若手候補や女性候補を数多く支援してきた。勝率は7割を超える [5]。
仕事の概要としては、候補者に適した選挙キャンペーンのプランニング、アドバイス等を的確に行うこととされ、候補者が伝えたいメッセージを有権者に、いかにわかりやすく伝えるかが戦略・戦術上最も重要である[6]。
選挙プランナーのほか、選挙コンサルタントと名乗るケースもある。メディアでは「当選請負人(とうせんうけおいにん)」等と表現されることもある。
三浦博史は、握手をして歩き回ることで有権者に名前を覚えてもらう「地上戦」と、ネットやポスター、ポスティングなどの戦略・戦術を駆使する「空中戦」を組み合わせるバランスが重要と説き、通行人が受け取りやすいよう、うちわ型の法定ビラや千社札型ポスターを始めた[7]。 2種類のアナウンス効果などを活用することもある[8]。
松田馨は、データに基づいたイメージ戦略を重視している。綿密な情勢調査、対立候補の特徴などあらゆる要素を分析する。担当候補者の主張や政策に加え、思想や人柄を伝えるストーリーを設計し、ターゲット層に刺さるイメージの方向性を決定する。 2023年の兵庫県芦屋市長選挙では、新人候補の高島崚輔の選挙プランニングに携わり、高島は「歴代最年少市長」として当選した。選挙終了後、松田が手掛けたイメージ戦略による高島のビフォーアフターがメディアでも話題になった。[9] 2013年4月にはインターネット選挙運動が解禁され、これまでの「地上戦」「空中戦」に加え、インターネットやSNSを活用した「ネット戦」における戦略・戦術も非常に重要になっている。
日本で三浦博史が選挙プランナーを始めたきっかけは以下のようなものだという。
「公選法は「戸別訪問の禁止」のように、世界に類を見ないほど厳しい。でも一方で公選法を完全に無視する選挙ブローカーの類い(前回の記事参照)の怪しい連中が、選挙プロの顔をして、さらには裏で大金が飛び交っている……。そういう日本の選挙の悪い一面も見てきたので、アメリカの選挙キャンペーンを見たとき、まるで大都会にやってきた田舎の人のように、純粋に感動を覚えたんです。そして、当時アメリカ民主党の選挙コンサルタントの第一人者だったトム・ヒュージャー氏に、素直に『驚いた! 感動した!』と話したんです。」すると、米国の選挙で勝率一位を誇るカリスマ選挙コンサルタント、トム・ヒュージャー氏はこう言ったという。
「Mr.ミウラ。それなら君が日本初の、選挙専門のコンサルティング会社を作ればいい」
これが、三浦氏が日本で選挙プランナーとして独立するきっかけになった[8]。
以後、日本最年少選挙プランナーの松田馨をはじめ、選挙プランナーや選挙コンサルタントを名乗る人物は、国政選挙や統一地方選挙のたびに増えている傾向がある。
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