誘導結合プラズマ
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誘導結合プラズマ(ゆうどうけつごうプラズマ、Inductively Coupled Plasma、略称:ICP)は、電子を高周波誘導コイルで加速し気体ガスと衝突させることでガスの一部を電離させ、その電離と電子密度の増加が連鎖することで得られる高温のプラズマである。誘導結合プラズマの温度は10000K程度である。[3]。
石英ガラス管で作られた気体の通過する流路(トーチ)の周囲にコイルを巻き、そこに高周波数の大電流を流すことによって高電圧と高周波数の変動磁場が同時に得られ、誘導結合プラズマを発生させることができる。
高電圧の高周波数の電源は周囲に電磁波を漏洩する。それによる通信の妨害を避けるため、通信以外の用途専用に開放されているISM周波数帯である周波数27.12MHzおよび40.68MHzの電源が用いられている。
化学分析においては、アルゴンガスによって生成される誘導結合プラズマがサンプルを数1000℃から10000℃まで加熱し、原子化・熱励起するのに用いられている。
ICPを利用した分析法には、ICP-AES (OES) とICP-MSの2種類がある。
MEMSや集積回路の製造に用いられる反応性イオンエッチングによる微細加工で使用される。また、数MHzの高周波発振機を用いた誘導熱プラズマは、ナノ粒子の合成や厚膜合成、フロンガスやポリ塩化ビフェニル(PCB)、有害ガスの分解に利用されている[4][5]。
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