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複素数の虚部を反数にした複素数をとる操作(写像)のこと ウィキペディアから
数学において、複素共役(複素共軛、ふくそきょうやく、英: complex conjugate)とは、複素数の虚部を反数にした複素数をとる操作(写像)のことである。複素数 z の共役複素数を記号で z で表す[注釈 1]
複素数 z = a + bi(a, b は実数、i は虚数単位)の共役複素数 z は
である。極形式表示した複素数 z = r(cos θ + i sin θ)(r ≥ 0, θ は実数)の共役複素数 z は、偏角を反数にした複素数である:
複素数の共役をとる複素関数 ・ : C → C ; z ↦ z は環同型である。すなわち次が成り立つ。
複素共役は実数を変えない:
逆に、C 上の環準同型写像で、実数を変えないものは、恒等写像か複素共役変換に限られる[1][2]。
複素共役変換は、C の全ての点で複素微分不可能である。
代数方程式について、
すなわち
複素数 z = a + bi(a, b は実数、i は虚数単位)の複素共役とは、
を取る操作のことである。この写像を複素共役変換という。
複素共役変換は環同型写像である。すなわち、複素共役変換 ・ : C → C ; z ↦ z に対して、次が成り立つ。
さらに、複素共役は実数を保つ:
逆に、C 上の環準同型写像で、実数を変えないものは、恒等写像か複素共役変換に限られる[1][2]。
(証明)
z, w を複素数とする。以下の性質が成り立つ。
上記の3つの性質は、複素共役を特徴付けるため、重要である。
複素共役を用いると、複素数の実部・虚部、絶対値・偏角を表すことができる。
実係数多項式 f(x) が虚数根 α をもつならば、α の共役複素数 α も f(x) の根である。すなわち、実数係数多項式 f(x) について
複素共役変換 ・ : C → C ; z ↦ z は、C の全ての点で複素微分不可能である。
実軸の開集合上で実数値をとる実解析的関数について、その解析接続は、共役複素数に対して共役複素数を与える。たとえば複素解析において
が成り立つ。
複素線形空間 Cn の標準内積 <・|・> : Cn × Cn → R≥0 は次の式で定義される:
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