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蔡 長庚(さい ちょうこう、1914年4月9日 - 没年不明)は、在日華僑の実業家。不動産業(「西勢企業」「銀座西勢企業」を経営)。キャバレー経営者。紺綬褒章授与。
新聞社内外タイムス社代表取締役社長。全日本空手道連盟(旧)会長。全日本空手道連盟錬武会会長。東京都柔道連盟参与。錬武舘空手道九段、錬武舘名誉館長。尚志館柔道八段、尚志館名誉館長。中国留日台湾同郷会会長。読売新聞記者。講道館雑誌編集者。
下述のように多岐にわたる活動をしている。
日本占領下での台湾の区長・蔡河清の次男。父親は、多年、内台融和(親日派活動)に献身し、その功績により台湾総督府から紳章“功労勲章”を贈られた。
幼時より日本(東京)に在住し、日本語以外はほとんど使えない(中国語は片言程度しかしゃべれない)。太平洋戦争中に講道館機関誌に寄せた文で、皇国思想・一億火の玉となり闘うことを強硬に主張。日本の愛国者であった。しかし戦後は日本に帰化せず、終生中華民国籍であった。蔣介石に政治献金をしていたが、内外タイムスの紙面で反共キャンペーンを張ることもなかった。
幼時のころから中国武術(唐手)を修練している。日本に来てから柔道のエキスパートとなった。実戦の際に眼をやられてしまい、片眼を失明し、義眼を入れた。そのため、空手を稽古するときにも常にサングラスを着用していた(のちにふつうのメガネに変える)。
講道館の機関誌『柔道』の編集長をしており、昭和19年6・7月合併号から編集長となっている。それまで編集を担当していた石黒敬七が上海に渡航するため、蔡を引っ張って後任としたようである。
戦後すぐに銀座にキャバレー「上海」を開店し、その収益は内外タイムス社やビルの買収など他の事業への投資の源泉となった[要出典]。
内外タイムス紙は他の新聞とまったく異なる視点(エロ。のちにプロレス・博打)から編集された新聞で、その低俗路線が後発の諸紙(東京スポーツ)などに多大な影響を与えていたが、同紙より輪をかけて低俗にしていったそれら後発紙に抜かれていった[要検証]。
本人の目標は日本空手界を統一することにあった。そして極めて現実的なプランで進められていった。防具付き空手の道場の運営資金と、大規模な全国大会の開催資金を蔡がすべて負担した事から想像上のものでしかなかった防具付き空手をこの世において本当に実現し世間に普及させた。そして、大会のテレビ中継を実現するとともに自らもテレビなどに出演しカラテ実演を繰り返した。
(本人の「鶴拳法」は、空手として実践したのは蔡が唯一であったものと思われる。これは「中国拳法」として後になって日本に輸入された)
錬武舘・尚志館空手部・内外タイムス社内道場と三つの道場を持ったが、弟子の類は自らの手では育てなかったようである[要出典]。道統は断絶している。
蔡と力道山が対面したとき、蔡が技を実演しながら解説をしていき力道山もそれに倣った。 しかし、この際の実演は空手の実演であり、「空手チョップの講習」では無かった。 この時に撮影した写真が虚偽のコメントとともに掲載されることとなる。
蔡は、自己の著書『鶴拳法』『唐手道の真髄』にこの時撮らせた写真を掲載した。しかし見出しには、力道山に「空手チョップ」を伝授する蔡先生、とつけた。
前述の中村日出夫は、蔡の写真を自分の写真と偽って本に載せている(本に載せるだけでなく、事あらば本人がこの写真を持ち歩いて見せて歩くようである)。
福昌堂刊の『拳道伝説』ISBN 978-4892249037 159ページ、そして弟子が書いた、気天舎刊の『空手とは何か』ISBN 978-4795250666 279ページの写真がそれである。中村が力道山に教えていると称するこの一葉の白黒写真は、実際には中村が写っている写真ではなく、蔡と力道山が写っている写真である(蔡・中村、共にメガネを常用。しかし顔の輪郭が違い、蔡のほうが顔が面長なので、注意すれば気づくはず)。そしてこれは(上記のとおり)蔡が力道山に空手チョップを教えている写真ではそもそもないのである(ここでは、中村が力道山に空手を教えたことがあるかどうかは問わない)。「中村が力道山に教えている写真」と称されるものは偽物であり、しかも二重の意味で偽物である。
本人の著書は4冊ある。いずれも空手の教本。
(空手・柔道以外で)
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