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#A9D159 ウィキペディアから
萌黄(もえぎ、萌葱、萌木)とは鮮やかな黄緑色系統の色。春に萌え出る草の芽をあらわす色[1]。若草色とも呼ばれる[注釈 1][2]。桃色が補色となる[3]。
「萌黄」は、「萌葱」「萌木」とも書かれることがあるが、一般的には「萌黄」を用いる[1]。黄色を加えた鮮やかな緑が「萌黄」、暗い緑が「萌葱」、青みがかった緑は「萌木」と以下のように分類される[2][4]。以下がその3色の違い
萌黄 | 萌葱 | 萌木 |
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色的にはフランスのヴェール・シャルトルーズと類似しているほか[2]、萌黄色をかなり淡くすれば若菜色や若芽色と呼ばれる色となる[5]。
この萌黄から更に黄色みが強まると、鶸色に近い鶸萌黄になる。鶸萌黄は着物にもよく用いられ、和を象徴する色の一つとなっている[6]。萌黄が後述のように平安時代からあったのに対し、鶸萌黄は江戸時代に誕生したものとされる[7]。
若者の象徴として使われるパターンが多く、「平家物語」における平敦盛(小説においては17歳)や那須与一(小説においては20歳)も若者を表すために萌黄の鎧を着ているとされている[1]。その他、『栄花物語』や『紫式部日記』の他、室町時代までの軍記にはよく登場していた色である[8][4]。
平安時代では有職装束に萌黄色を基調とする「萌黄の匂」があった。「萌黄の匂」ではより淡萌黄、淡萌黄、萌黄、濃萌黄、紅単から成る[9]。また、有職装束において、春の部では萌黄色と白色を合わせて使い、秋の部では黄色や蘇芳色を混ぜて、季節の表現に用いていた[3]。
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