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『羊飼いの王様』(ひつじかいのおうさま、伊語:Il rè pastore)K.208は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが作曲したオペラ。『牧人の王』とも訳される。
モーツァルトが19歳のときに作曲した劇的セレナータ。1775年にオーストリアの皇子たちの接待のために宮廷で演奏会形式で上演された。
シドンの王位継承者であるアミンタは、父親の死後、羊飼いとなり、羊飼いの娘・エリーザと恋に堕ちる。ふたりは、政権がマケドニア国王・アレッサンドロ大王に変わったが、自分たちには関係なく、ささやかで愛のある生活に満足していると語る。
しかし、アレッサンドロがシドンを攻略したのはストラトンの暴政から解放するためであり、アミンタが新しい王に相応しいと彼に話しかけるが、アミンタはいまの生活に満足していると断る。
実はエリーザはアレッサンドロに追放されたストラトンの娘・タミーリを匿っており、彼女は自分の恋人アジェーノレがアレッサンドロの臣下になったことを怒るが、アジェーノレは変らぬ愛を訴える。
アミンタの元にアレッサンドロを伴ったアジェーノレが現れ、ストラトンに追放された王は息子アブダロニュモスをアジェーノレの父親に託し、老羊飼アルチェーオが父親がわりに彼を育てたということを説明し、彼こそが正統な王位継承者だと言う。アミンタは突然の知らせに驚き、祝福するエリーザに愛は変らないと言う。
羊飼いの娘エリーザがアミンタに会いに来るが、アジェーノレに止められ失望して帰って行く。そこにアミンタが現れてエリーザの後を追おうとするが、やはりアジェーノレに止められてしまう。
アレッサンドロ大王はアミンタに羊飼いではなく王の衣装を着けるように命じる。そして、アジェーノレからタミーリが生きていることを告げられると、アレッサンドロ大王はタミーリとアミンタを結婚させて二つの王家を統合しようと言い出す。アジェーノレはタミーリとの結婚を願い出る機会を失ってしまう。
王位とエリーザの二者択一に悩んでいるアミンタは、決心を固めてアレッサンドロ大王のもとに行く。その後、羊飼いの娘エリーザが現れ、アジェーノレからアミンタとタミーリの結婚の噂が本当であると知らされるので涙ながらに去って行く。さらにタミーリがやってきて、アジェーノレが王国のために自分を棄てたことを責める。
タミーリがアレッサンドロ大王に、不遇の身のときにも自分を愛してくれたアジェーノレと別れて王妃となることはできないと訴える。羊飼いの娘エリーザも現れて、アミンタを奪わないで下さいと懇願する。
そこにアミンタが現れて、王位をアレッサンドロ大王に帰すので王国はタミーリに与えて下さい、自分はエリーザと羊飼いをして暮らしますと願い出る。彼らの愛に心を打たれたアレッサンドロ大王は、アミンタとエリーザの結婚を許してシドンを二人に与える。さらにタミーリとアジェーノレには別の王国を与えることを約束する。一同はアレッサンドロ大王を賛美する。
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