体 K の絶対ガロア群 GK(ぜったいガロアぐん、英: absolute Galois group)とは、K の分離閉包 Ksep の K 上のガロア群のことである。これは、K の代数的閉包の自己同型のうちで K を固定するもの全てから成る群と一致する。絶対ガロア群は副有限群であり、内部自己同型による違いを除いて well-defined である。
K が完全体であれば Ksep は K の代数的閉包 Kalg と等しい。K が標数0の場合や、K が有限体の場合がこれにあたる。
例
- 代数的閉体の絶対ガロア群は単位元のみからなる自明な群である。
- 有限体 K の絶対ガロア群は次の群
- と同型である(記号については射影極限参照)。フロベニウス自己同型 Fr は GK の標準的な位相的生成元である。Fr は、q を K の元の数とすると、Fr(x) = xq (x は Kalg の元)で定義される写像である。
- より一般に、任意の代数的閉体 C に対して、有理関数体 K = C(x) の絶対ガロア群は自由でその階数は C の濃度に等しいことが知られている。これはデイヴィッド・ハーバター[訳語疑問点]とフロリアン・ポップにより証明され、のちにダン・ハラン[訳語疑問点]とモシェ・ジャーデン[訳語疑問点]により代数的な方法で別証明が与えられた[2][3][4]。
未解決問題
その他の結果
- 全ての副有限群はあるガロア拡大のガロア群となる[11]が、全ての副有限群が絶対ガロア群となるわけではない。例えば、有限群で絶対ガロア群となるものは単位元のみの自明な群か位数2の群だけであることがアルティン・シュライアーの定理から分かる。
脚注
参考文献
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