砂上の楼閣(さじょうのろうかく)は、物事の状態を表す慣用句。
概要
言葉の意味
砂上の楼閣の一つの意味は、砂の上に建てられた高層の立派な建物のようなもののことを意味する。このような建物は容易に倒壊してしまうことから、見掛けは立派であるが基礎がしっかりしていないため、すぐに崩れてしまうようなもののことを言う[1]。
もう一つの意味は、砂の上に楼閣を建てるというのは不可能であるように、実現することが不可能であったり、現実味の無いようなもののことを意味する。理論上はできるが、到底実現することは不可能なような計画のことも砂上の楼閣と言う[1]。
言葉の由来
この言葉は新約聖書のマタイによる福音書からの言葉である。イエス・キリストは、自らの教えに耳を傾けない人は、砂の上に自分の家を建てた愚かな人のようなものであるとした。そのような人の家は雨が降り、洪水が押し寄せ、風が吹いて打ち付けると倒れてしまうと、そのもろさを語る。このことから砂上の楼閣という言葉が生まれた[2]。コリントの信徒への手紙一では、既に据えられている土台以外のものを据えることは誰にもできず、この土台とはイエス・キリストであるとされている[3]。
その他
ジョン・メイナード・ケインズは、株価とは大衆によって作り上げられた砂上の楼閣であるとする。優れた投資家とは、どのような状況が大衆による砂上の楼閣を引き起こすのかを探り当てて、一般の投資家が気付く前に投資するとしている[4]。
Negasphereの曲に『砂上の楼閣』というのがある[5]。
DaizyStripperの曲に『砂上の楼閣』というのがある[6]。
あんさんぶるスターズ!の曲に『砂上ノ楼閣』というのがある[7]。
脚注
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