バラ類、バラ群[1][2]あるいはバラ目群[3] (rosids) は顕花植物のクレードの一つである。およそ16-20目140科[4]、70,000 種が含まれ[5]、被子植物の1/4以上の種を含む大きなクレードである[6]。
化石記録は白亜紀に遡る。分子時計からはアプチアン世-アルビアン世(およそ1億2500万年前から9960万年前)に出現したと推定されている[7][8]。
名称
"rosids" は "Rosidae"(バラ亜綱)に由来する[9]。非公式の名称であり、分類階級は与えられていない。
バラ類の範囲については3つの異なった定義がある。ユキノシタ目・ブドウ目を含めるとするもの[10]、含めないとするもの[11]、ブドウ目は含むが、ユキノシタ目は含めないとするもの (APG II) がある。
分類
バラ類はユキノシタ目とクレードを形成する[5][11]。これはPentapetalae(コア真正双子葉類からグンネラ目を除外したもの)を構成する6クレードの1つであり[12]、他の5クレードはベルベリドプシス目・ナデシコ目・ビワモドキ目・ビャクダン目・キク類である。
バラ類は、まずブドウ目と真正バラ類 (eurosids)に分けられる。真正バラ類は大きくマメ群 (Fabidae) とアオイ群 (Malvidae) に分けられ、マメ群は真正バラ類I (eurosid I) 、アオイ群は真正バラ類II (eurosid II) とも呼ばれる。
目
現在は17目と2の未所属科が含められている。かつてはマメ群は8目、アオイ群は4目とされていたが、2009年の研究でアオイ群の範囲が拡大され、8目が含まれるようになった。この広義のアオイ群は、統計的に強く支持されている(100%のブートストラップ確率)クレードである[5]。
ブドウ目[13]・ハマビシ目[14]・クロッソソマ目[15]・ピクラムニア目[16]・フエルテア目[17]は最近設立された目である[11]。
未所属科
アポダンテス科とフア科はバラ類に含まれるが、所属する目は未確定である。
アポダンテス科は葉緑体を持たない寄生植物である。以前はウリ目とされていたこともあるが[11]、現在でも正確な系統的位置は不明である[18]。これは、植物の系統解析によく用いられる葉緑体遺伝子が偽遺伝子となっており、十分な系統情報が得られないためである。
フア科はマメ群のCOMクレードに含まれる。カタバミ目に含まれるという研究結果もあるが[19][20]、正確な位置は未だ定まっていない[5]。
系統
この系統樹は Wang and co-authors (2009) に基づく[5]。
真正バラ類 eurosids |
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脚注
関連項目
外部リンク
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