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種子植物の種子になる部分 ウィキペディアから
胚珠(はいしゅ)とは種子植物の種子になる部分である。卵細胞を内蔵し、受粉時は花粉から花粉管が珠孔を通じて胚珠の内部へ伸び、花粉内部の精細胞が胚珠内部の卵細胞と受精する。
被子植物では、胚珠には胚嚢母細胞が入っており、これが減数分裂によって4つの細胞になるが、1つだけが残って胚嚢細胞となる。胚嚢細胞は分裂によって数個の核を含む胚嚢となり、そのうちの1つが卵細胞になる。
受精の後、受精卵は発生を始め、幼い植物がある程度形を取って胚珠の皮(珠皮)の中で発達する。成熟すれば胚珠は種子となり、珠皮は種皮になる。
被子植物では胚珠は雌蕊の根本の子房という膨らんだ部分の中にある。子房には中に空間があり、そこに胚珠が入っている。胚珠が種子として成熟したときは、子房は《果実》となる。
被子植物の場合、胚珠は珠柄で子房の維管束とつながっており、胚珠は受粉後、珠柄を通じて種子への成長に必要な栄養分を受け取り、種子として成熟したときには珠柄は消失するため、珠柄は哺乳類の胎児のへその緒に相当する。
裸子植物の場合は、胚珠は剥き出しになって雌蕊の上に並んでいる。実際には、多くの場合、雌蕊同士が密着して、胚珠が外からは見えないようになっている。
胚嚢はシダ植物における前葉体にあたる構造であり、それが胞子嚢から出ずにその内部で発達するようになったものに由来する。それは元来胞子葉の上にあったものであるが、その葉に由来する胞子嚢を保護する構造に包まれたものが種子になったと考えられている。
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