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山梨県甲州市にある神社 ウィキペディアから
熊野神社(くまのじんじゃ)は山梨県甲州市塩山熊野に鎮座する神社で、熊野郷一帯の鎮守社である。また、拝殿・本殿2棟は国の重要文化財に指定されている。
神社の創立は明らかではないが、江戸時代後期に成立した『甲斐国志』所収の「社記」によれば、朱鳥年中(686年-701年)紀州の熊野より勧請され、熊野郷の鎮守社として成立したとされるが、10世紀初頭の『延喜式』神名帳には当社に関する記載は見られないことから、朱鳥年中の創立を否定する説もある。
平安時代後期には後白河法皇の勅により、熊野本社の規矩をとって社殿を建立したものと伝えられている。
古来より熊野大権現と呼ばれて、周辺の人々の尊崇を受けてきた。近世には甲斐における熊野四所礼場の一社となる。
拝殿は東西に石垣で3区画された社域の中間部に位置する。桁行五間、梁間三間、一重入母屋造で屋根は茅葺である。柱は面取り角柱で、柱上の組物は舟肘木とし、正面五間のうち中央柱間を大きくとり楣梁(まぐさばり)をいれ、吹き放ちの出入り口となっている。
その他の柱間は腰貫下部を嵌板張りとし、腰貫と内法貫(うちのりぬき)の間を吹き放ち窓にして、その上部は漆喰塗りの壁である。このように開口部はすべて建具を入れず開放的であり、建物の周囲には切目縁をめぐらし、小規模で簡素な建築ではあるが、一重の入母屋造の茅葺屋根とともに美しい姿を見せている。
本殿は境内を高低3段に区画された奥の高所に、本殿6棟が東西に並列、南面して建てられている。西から3棟は江戸時代の再建で旧観を失い、次の1棟は再建ができず小祠に替えられ、その東に並ぶ2棟が重要文化財に指定されている本殿である。この2棟は、各一間社隅木入春日造、檜皮葺の小規模で簡素な建築である。
この本殿2棟の建立年代は確証を欠くが、構造手法からみて鎌倉時代と考えられ、記録に示す文保2年(1318)の造替のものではないかと推定される。
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