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特定の行政事務を分担し、又は管理しない国務大臣 ウィキペディアから
無任所大臣(むにんしょだいじん、英: Minister without portfolio)は、政府の特定部局の長とならない閣僚である。特定部局の長を務める閣僚は「行政機関の長」であるとともに、政府の意思決定に参加する二面性を持つが、無任所大臣は政府の意思決定に参加するだけである。特定政策の担当者は無任所大臣としない考え方もある。
閣議に参加し、発言・投票を行う点においては通常の閣僚と変わらない。狭義の無任所大臣は、与党内の有力者を内閣に取り込んで政権の安定をはかる、あるいは連立内閣において連立与党内少数党を代表させる、といった目的で置かれる。この場合は副首相や副総理といった、平時の職掌のない肩書きもしくは呼称が付与されることも多い。イギリスのように、党務の要職にある者を無任所大臣として入閣させる慣行をもつ国もある。
連邦政府や州政府では、キャリアの終わりに近い経験豊富な政治家が、政府部門の運営に伴う負担なしに政府の相談役やプロジェクトを引き受けることができる方法として、このポジションに就いていることもある。
2021年1月、ジャスティン・トルドー首相は、大草原の特別担当大臣としての役割に加え、ジム・カーを各分野を司らない大臣に任命した。カーはそれまで2019年11月まで国際貿易大臣を務めていたが、多発性骨髄腫と診断された結果、退任していた[1][2]。
ウィリー・ケリーは1913年6月から1914年9月までクック省においてこの称号を与えられていた。
スタンレー・ブルースは、1932年にロンドンで英連邦大臣に就任した際、無任所大臣という称号を与えられている。この称号は、ライアンズ内閣によって、ポートフォリオに縛られることなく首相や同僚をよりよく代表できるようにと与えられたものであった。この場合、この肩書きは昇進であり、かなりの責任を伴うものであった。[3]
特定分野なし大臣、会議担当大臣、国務大臣とも呼ばれ、それぞれの政府で議席と完全な投票権を持つが、自身の省庁を率いていない大臣を指す。
特別閣僚を任命する動機は様々であろう。時には、限られた期間の中で、部門別の区分には当てはまらない政府レベルのある仕事を調整する必要がある(例えば、ドイツ再統一に関連したモデロー政権のライナー・エッペルマンなど)。多くの場合、これは重要な党員を政府の規律に組み入れるためのものでもある。[4]
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