定理 ―
任意の α ∈ ON に対して、
- は推移的
証明 —
超限帰納法による。α = 0 のときは明らかである。∀β < α に対して成り立っていると仮定する。α = β + 1 のとき、仮定より R(β) は推移的であり、 も推移的になる。また、となる。α が極限順序数のとき、仮定より ∀β < α に対して R(β) は推移的であり推移的集合の和集合が推移的になることにより
も推移的になる。さらに
も同様。
WF の定義より、x ∈ WF のとき、x ∈ R(α) を満たす最小の順序数 α は後続順序数になる。実際、α を極限順序数として x ∈ R(α) 及び ∀β < α, x ∉ R(β) が成り立っているとすると、
となって矛盾する。
そこで、集合 x のランクを次のように定義する。
x ∈ WF のとき、x ∈ R(β + 1) を満たす最小の β を集合 x のランクといい、rank(x) で表す。
よって、rank(x) = β ならば
が成り立ち、x ∈ R(β) かつ x ⊂ R(β) となる。また、このランクの概念を用いて R(α) は次のように特徴付けられる。
及び、
ランクを計算するときに次の補題を使う。
のとき、
かつ
とすると
ならば だから