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滋賀県近江八幡市にある天台宗の寺院 ウィキペディアから
桑実寺(くわのみでら)は滋賀県近江八幡市安土町桑実寺にある天台宗の寺院。山号は繖山(きぬがさやま)、本尊は薬師如来、開山は定恵。別名桑峰薬師。
標高433メートルの繖山(観音寺山)の中腹にあり、西国三十三所観音霊場の32番札所である観音正寺へと登る途上に位置する。
寺伝では、天智天皇の四女の阿閇(あへ)皇女(元明天皇)の病気回復を僧に祈らせたところ、琵琶湖から薬師如来が降臨し、阿閇皇女の病気を治して去り、それに感激した天智天皇の勅願により、藤原鎌足の長男の定恵が白鳳6年(677年)に創建したと伝えられている。寺名は、定恵が唐から持ち帰った桑の実をこの地の農家にて栽培し、日本で最初に養蚕を始めたことに由来する。
天文元年(1532年)には室町幕府12代将軍足利義晴が桑実寺に仮の幕府を設置し、『桑実寺縁起絵巻』を三条西実隆や土佐光茂らに制作させ、奉納した。のちに15代将軍足利義昭も滞在する。
一時期荒廃していたが、1576年に安土に居をかまえた織田信長によって保護された。しかし、1582年には、安土城の女中たちが自分の留守中に禁足を破って参拝に訪れたことを信長が咎め、女中たちと彼女らを擁護した桑実寺の高僧たちを殺害するという事件が起きた。
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