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『曽呂利物語』(そろりものがたり)は江戸時代に編まれた仮名草子。寛文3年(1663年)刊行、全5巻。妖怪などの登場するはなしを集めた奇談集である。
編者は不明。おとぎばなしの名手として当時知られていた安土桃山時代の人物・曽呂利新左衛門(そろり しんざえもん)の名を題名に借用しており、『曽呂利狂歌咄』などを意識したものと見られる。古くから『曽呂利物語』の名で広く知られるがこれは内題で、外題簽には『曽呂利快談話』[1]とある(巻第一の「はしがき」には『曽呂里はなし』(そろりはなし)ともあって一定はしていない)。ひろく普及した後刷り本には『曽呂利諸国話』という題が付けられている。
『諸国百物語』(1677年)は本書と似た主題の本であるが、その内容には本書を典拠としたと見られる同一素材のものが20話以上ある。『諸国百物語』が巻頭の第一話としてあつかっている話も、本書の第一巻第一話と同じもの(剛胆をほこる板垣三郎が妖怪たちによって命をとられる話)で、その影響は大きい[2]。
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