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春の坂道
1971年のNHK大河ドラマ第9作 ウィキペディアから
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『春の坂道』(はるのさかみち)は、1971年1月3日から12月26日まで放送されたNHK大河ドラマ第9作。主演は中村錦之助。初回視聴率19.1%、最高視聴率27.5%、平均視聴率21.7%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)[1]。
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山岡荘八の書き下ろし小説『春の坂道』(後に『柳生宗矩』と改題)、および小説『徳川家康』を原作として杉山義法が脚色。泰平の世を築くために遠くて険しい「春の坂道」を歩んでいく剣術家・柳生但馬守宗矩の生涯を、家康・秀忠・家光の徳川三代の時代を背景に、「一紙半銭も私せず」の剣禅一如の精神とともに描いた作品[2]。
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企画・制作
『三姉妹』に続く大河ドラマオリジナル企画の第2弾であるが、実際に原作小説が書き下ろされたのは、この『春の坂道』が最初である[注釈 1]。書き下ろしが再び俎上に載ったのは、大河ドラマの原作小説の多くが売れ行きを伸ばしており、その収益を関連団体の日本放送出版協会(現・NHK出版)にもたらすことができないかという意見によるものだった[4]。江戸幕府初期の将軍三代の時代を築いた人物に着目したプロデューサーの吉岡利夫が、山岡が柳生一族を調査していることを知って企画を持ち込み、山岡の快諾を得てスタートする[4]。山岡は柳生宗矩を「陰にいた人間」「人間教育もした。それでいて平和思想者」と位置づけ、ドラマもそれに沿って作られた[4]。山岡の執筆速度は速く、『三姉妹』のような混乱はなかった[4]。
主役の中村錦之助(後・萬屋錦之介)の起用は「本人からの売り込み[5]」を初め、複数の説がある。プロデューサーの吉岡利夫は「他にも候補がいたが、NHK内部の事情もあって決まらなかったところに、錦之助からの売り込みがあった」と述べている[5]。
後に錦之助は「萬屋錦之介」に改名した後も、映画『柳生一族の陰謀』(1978年、東映)で宗矩役として主演した他、テレビドラマ『柳生新陰流』(1982年、テレビ東京)、『柳生武芸帳』(1990年 - 1992年、日本テレビ、山村聡が演じた第2作目の「十兵衛五十人斬り」(1990年10月1日放送)を除く)でも宗矩を演じるなど、宗矩を生涯の当たり役とした。
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登場人物
要約
視点
太字は現存する最終回に登場
柳生家
- 主人公。柳生新陰流を継承する当代随一の剣客。徳川将軍家兵法指南役であり、江戸幕府初代惣目付(大目付)。三代将軍家光からは「爺(じい)」と呼ばれ深く信頼されている。明への出兵を画策する家光を新陰流の奥義である「無刀取り」を用いて厳しく諌める。江戸の自邸にて没する。
- 本作のメインヒロイン。公家の娘。生涯にわたって宗矩を支える。
- 宗矩の長男。「隻眼の剣豪」というイメージの強い人物だが、本作では史実に則り隻眼ではない。父との折り合いが悪く、「父上は鬼じゃ」と言い放つ。
- 宗矩の三男。廃嫡された十兵衛に代わって柳生家の嫡男となる。
徳川家
- 徳川三代将軍。明の遺臣たちの要請を受け中国大陸への出兵を画策するが、宗矩の「無刀取り」を用いての厳しい諫言を受け、出兵を断念する。宗矩が病に倒れると自ら親しく宗矩邸を訪れ見舞う。その場にて宗矩から新陰流の奥義を伝授される。
譜代大名
- 幕府老中。
- 幕府老中。
- 家光の側近。
豊臣家
豊臣家家臣
外様大名
その他
- 宗矩に仕える従僕にして密偵。柳生の里出身。武芸と変装術に優れ、影から宗矩を支える。
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スタッフ
放送
要約
視点
特記がない限りウェブサイト「NHKクロニクル」の「NHK番組表ヒストリー」で確認[6]。
通常放送時間
- NHK総合テレビジョン:毎週日曜 20時00分 - 20時45分
- (再放送)NHK総合テレビジョン:毎週土曜 13時25分 - 14時10分[注釈 2]
放送日程
- 第24回・25回は第9回参議院議員通常選挙特別番組放送のため45分繰り下げ。
- 第26回は当日のNHKニュース10分延長及び歌のグランドステージ5分延長のため15分繰り下げ。
総集編
- 前編:1971年12月30日 19時20分から21時00分
- 後編:1971年12月31日 19時20分から20時50分
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映像の現存状況
当時、マスターテープに使用されていた2インチVTRの保存が一般的ではなく、この時期の他の大河ドラマは総集編や一部の回のみ映像が現存している例が多いが、本作は総集編含め1回もNHKに保存されていなかった。その後、本来はカラー作品であるがモノクロで録画された最終回「かくれんぼ その三」のVTRがNHKに寄贈され、現在では同回のみNHKアーカイブスで視聴が可能となっている。2017年2月24日には最終回をリマスター化したDVDが発売された[7]。
その他の映像はNHKにも保存が無いため、NHKでは制作関係者や一般視聴者らによって録画された同ドラマのビデオテープ提供の呼びかけを進めている[8]。
脚注
参考文献
関連項目
外部リンク
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