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添字付けされた元の集まり ウィキペディアから
数学における族(ぞく、family)とは、添字付けされた元(要素)の(一般には非可算無限個の)集まり[1]で、対、n-組、列などの概念の一般化である。系(けい、collection)と呼ぶこともある。元がどのような対象であるかによって、点族、集合族(集合系)、関数族(関数系)などと呼ばれる。
集合 I から集合 X への写像 A: I → X が与えられたとき、これを X の元の集まりとみなしたものを、I を添字集合 (index set) とする X の元の族という[2]。添字集合 I の元を添字 (index) という。I の要素を仮に i, j, ... と表すとき、A(i), A(j), ... の代わりに、通例 Ai, Aj, ... といった記法を用い、この族を
添字集合として高々可算な集合、殊に正の整数全体の集合 N をとるような、集合 X の要素の族は、通例、X 内の列あるいは点列と呼ばれる。可算無限点列 (xi)i∈N は、添字の可算性(数を数えながら並べられるということ)を反映して
などで表すこともしばしばである。特に添字集合が有限順序数 {1, 2, ..., n} となる列(有限列、n-組)は
などの記法が用いられる。記号を流用して可算無限列を
のような形に書くこともある。
二つの族が等しいとは、それらが写像として等しいこととして定められる。つまり、ある族に属する、値としては同じ元であっても、対応する添字が異なればそれらは区別される。たとえば、12 と 57 という二つの数からなる集まりを考えるとき、集合としては
というように、たとえ表記上 57 が二回属しているように見えても「一回属している」ものと等しいが、一方で、自然数の族としては I = {1, 2} を添字集合とする f(1) = 12, f(2) = 57 と、I={1,2,3} を添字集合とする g(1) = 12, g(2) = 57, g(3) = 57 は別の写像であるから、
と区別を受ける。元の順序をはっきりさせるために、族を元に添字のついた集合として
などと表すこともある。このとき元の添字を変えない限り元の並べ替えは自由に行ってよいが、添字の付け替えでは異なる族をあらわすことがあり、例えば
と区別される。
この区別を無くして 12 が一つ、57 が二つというように、元が重複度を持つ集合の概念を考えることもあり、それを多重集合(たじゅうしゅうごう)と呼ぶ[3]。
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