直交座標系の場合は、2つのベクトル
の内積はその座標成分の積の和で表されるが、斜交座標系の場合は以下のようになる:

(1)
あるいは次のようにも表現できる[1][注 1]:

このとき、添字が上についている量(u1 など)を反変成分、下についている量(v1 など)を共変成分という。各座標軸の方向を向く単位ベクトル(共変基底ベクトル)を
とすれば、反変成分を用いて

と書くことができる。また、反変基底ベクトルとして
:y軸(または
)に垂直で長さが 1/sin(ϕ − θ) のベクトル
:x軸(または
)に垂直で長さが 1/sin(ϕ − θ) のベクトル
とすれば[注 2]、共変成分を用いて

と書くことができる。
上記の議論は
を入れ替えても同様に成り立つ。
計量テンソル
式(1)の右辺に表れた行列

は計量テンソルとよばれ、共変・反変基底ベクトルで一般的に表される。
斜交座標系では計量テンソル g は

となる。また反変成分と共変成分の変換は

とシンプルに表すことができる.