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ヒトの疾患 ウィキペディアから
成人の急性膵炎の原因としては、アルコールと胆石が2大成因とされている。この二つが急性膵炎全体で占める割合は、国や地域によって大きく異なる。
胆石症の場合は胆嚢摘出術、アルコール性の場合は禁酒によって再発のリスクが減少する。その他は、特発性、内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP)後、高TG血症、膵胆管合流異常症が挙げられる。
またHIV感染者では、抗ウイルス薬による薬剤性のものが報告されている。
小児の場合は流行性耳下腺炎、マイコプラズマといった感染症、抗がん剤であるL-アスパラギナーゼや抗てんかん薬のバルプロ酸、膠原病などの全身疾患、交通事故、虐待などの外傷・遺伝性膵炎の報告もある。その他、上皮小体機能亢進症、膵・胆道系腫瘍によるものもある。
以下の症状を認める
血液検査としては以下が認められる[1]。
さらに疑いが強ければ次のもの。
膵臓の腫大の評価と胆石等の要因精査のために造影CT検査・超音波検査等が行われる。
厚生労働省難治性膵疾患に関する調査研究班2008年によると急性膵炎は以下の手順で診断される
上記3項目中2項目以上満たし、他の膵疾患および急性腹症を除外したものを急性膵炎と診断する。但し、慢性膵炎の急性増悪は急性膵炎に含める。急性膵炎と診断した場合は重症度に関係なく、入院治療を行う。重症度によって治療を行う医療機関が異なるため搬送が必要となる場合がある。
重症度評価には主に以下のものがある。日本では特定疾患である「重症急性膵炎」への適応判断のために厚生労働省作成の重症度判定基準が一般的に用いられる。発症より48時間以内で評価を行うこととされる。
Ransonスコア>3、またはAPACHEⅡスコア>8で重症と判定することが多い。厚生労働省急性膵炎重症度判定基準(2008)では9つの予後因子からなる判定基準および造影CTによるgradeで重症度判定を行う。9つの予後因子に関しては診療所等でも評価可能であり搬送基準として用いられている。予後因子が3点以上または造影CTgrade2以上を重症と判定する。重症度判定は48時間以内は繰り返し再評価を行う。予後因子3点以上になった場合は集中治療が可能な施設に搬送する。「重症急性膵炎」と診断される場合、ショック・播種性血管内凝固症候群・多臓器不全を呈し、致死率が極めて高くなり、予後も不良である。
予後を左右する合併症としては以下がある。
軽症~中等症の場合、致死率は数%であるが、重症急性膵炎の場合の致死率は30%以上と報告されている。急性膵炎は3~15%の頻度で慢性膵炎に移行する。
中~高年齢の犬において発生が多い。症状は激しい嘔吐、腹痛。
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