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弦楽四重奏曲 第8番 ホ短調 作品59-2(げんがくしじゅうそうきょく だい8ばん ホたんちょう さくひん59-2)は、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンが1806年に作曲した弦楽四重奏曲。ベートーヴェンはラズモフスキー伯爵によって弦楽四重奏曲の依頼を受けた。そのようにして作曲された3曲の弦楽四重奏曲はラズモフスキー伯爵に献呈され、ラズモフスキー四重奏曲という名で親しまれるようになった。これはその2曲目に当たるのでラズモフスキー第2番と呼ばれる。
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これらの3曲は作品18の6曲とは作風・スケールなどによって大きな隔たりを持つ。形式の拡大、徹底した主題労作や統一、またロシア民謡の採用もみられ、今までにない異例の長大さを示す。それはもはや室内楽の規模ではなく、交響的な音世界を表現している。この第2番はその中でもいくらか小規模なものであり、全楽章がソナタ形式であった第1番に比べると、第2楽章に緩徐楽章、第3楽章にスケルツォ、第4楽章にロンド・ソナタ形式というように簡潔なソナタの形となっている。3曲のなかで唯一短調を採り、形式が圧縮された内省的なものである。
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