弦楽四重奏曲第4番 (ドヴォルザーク)

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弦楽四重奏曲第4番 ホ短調B.19)は、アントニン・ドヴォルザークが1869年から1870年にかけての時期に作曲した弦楽四重奏曲[1][2]。ドヴォルザークは本作および弦楽四重奏曲第2番第3番の総譜を廃棄しており、曲を破棄できたものと思い込んでいた。

概要

ドヴォルザーク自身が楽曲を破棄しようとしたにもかかわらず、20世紀初頭に各奏者のためのパート譜の写しが彼の原稿の束の中から発見され、全曲の再構成が可能となった[1]。楽譜は1968年のドヴォルザーク作品完全クリティカル・エディションの一部として出版され[3]、その後にベーレンライター/スプラフォンから原典版として刊行された。演奏されたのは1976年1月から2月にかけてプラハ弦楽四重奏団ドイツ・グラモフォンに行った録音が初めてで[2]、初の公開演奏は1990年にプラハにおいてマルティヌー四重奏団によって行われた[1]

楽曲構成

この作品は続けて演奏される単一楽章で構成されるが、3つの部分に分けることが出来る[3]

  1. Velmi pohyblivé a razné (Assai con moto ed energico)
  2. Andante religioso
  3. Allegro con brio

終盤にAndante religiosoが回想され、急速に全曲を終える。

関連作品

第2の部分のAndante religiosoは、後年弦楽五重奏曲第2番(B.49)の楽章の素材として転用され、それがさらに弦楽のためのノットゥルノ 作品40(B.47)へと編曲された。また、作曲者自身の編曲によるピアノとヴァイオリンのための版(B.48)、ピアノ連弾のための版(B.48b)も出版されている。

出典

参考文献

外部リンク

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