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就籍許可申立事件(しゅうせききょかもうしたてじけん)は、日本において1988年に身元不明の記憶喪失の人物に対して戸籍を作成することを認めるように家庭裁判所に就籍許可を申し立てた事件。
1984年(昭和59年)11月2日午後8時ごろ、海岸で身元不明の男性が警察に保護された。記憶喪失状態であると認められたことから、同年11月3日午前10時15分、福祉事務所員は警察官同行で男性を病院に連れて行き、入院させた。男性は生活保護を受けて、3年間にわたり精神科の治療を受けた(2年間は閉鎖病棟で、3年目は開放病棟)。
かすかに残っていた記憶から以下のことが推定された。
しかし、警察が男性の身元を調査したが、手がかりは得られず、身元不明のままだった。このままでは退院して仕事に就くことも出来ないので、自活を希望する本人の意思もあり、戸籍を作成するために家庭裁判所に就籍許可を願い出た。男性は家庭裁判所で就籍を許可され、自己申告した氏名で戸籍が作成された。
1人の人物に対して本名と異なる戸籍が作成され、二重に戸籍が作成されることになると推測されるが、特殊な事例として認められた事件である。日本の法律では自分の名前すらはっきりと言えないような幼い捨て子が保護された場合などに、このような二重戸籍になることを容認して仮の戸籍が作成される事例はあるが、成人に対して行われた事例は稀である[1]。
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