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多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせいらんそうしょうこうぐん、英語: polycystic ovary syndrome:PCOS)とは、女性の排卵が阻害されて卵巣内に多数の卵胞がたまり、月経異常や不妊を生じた病態。
卵巣の表面が肥厚し排卵が行われず、滞留した卵胞によって卵巣が多嚢胞化している。エコー画像で見ると、卵巣の表面に沿って粒がぐるりと数珠つなぎになっている様子から、「ネックレス・サイン」と呼ばれる。
明確な原因は解明されていない。
稀なケースとして多嚢胞性卵巣症候群 (PCOS: polycystic ovarian syndrome) においてテストステロン値の上昇がみられることがある[1]。場合によってはホルモンバランスが崩れることにより、声が低くなり、髭が生えてくるなど、患者の容姿が男性化するため、奇異の目に晒される事がある。いじめや差別に発展することもある[2]。
日本産科婦人科学会の診断基準では、以下を満たすものとされる。
なお、卵巣内に複数に卵胞が観察される状態は正常な排卵が行われている女性でもしばしば見られ、月経異常やホルモン異常を伴っていない単なる卵巣の多嚢胞所見であれば、疾患とは扱わない。
妊娠を希望する場合の不妊治療
少なくとも、ミオイノシトールとカイロ-イノシトールは、二重盲検法による小規模な臨床に於いて、多嚢胞性卵巣症候群の改善に効果を見出している。イノシトールは、インスリン代謝のセカンドメッセンジャーとして機能する天然の物質で、現在までに副作用は報告されていない[3][4][5][6]。
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