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量子論における多体問題(たたいもんだい)は、原子や分子の量子化学、原子核理論、素粒子物理学、物性論、量子計算などの非常に多岐にわたる分野である。
量子力学では、原子核と電子が1つである水素原子のシュレーディンガー方程式は厳密解が得られるが、原子核と電子が2つであるヘリウム原子では厳密な解を求めることは出来ない。そこで近似を取り入れなければならず、どのような近似方法を用いればよいかが問題になる。このように3体以上のいわゆる多体問題ではそれを近似して解くための手法の開発が追求されることになる。 そうして量子物理学が研究対象とするほとんどすべての物理系やその現象は(ごく少数の粒子からなる単純な物理系を除けば)多体問題である。
場の量子論でも、第二量子化によって数表示することで多体問題を扱うことになる。
ただし量子場を量子多体問題で考えると、場の空間の回転に対する変換性が分かりにくくなる。場を「空間回転に対する変換性」に従ってスカラー場・スピノル場・ベクトル場などに分類すれば、テンソル解析や微分幾何学を使うことができるが、例えば場を調和振動子に分解して表現するとそのような解析はできなくなる。
(今後リストを拡充する予定)
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