声門
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構造
声門裂
機能
声門裂を空気が流れることで声帯が振動し、音が産み出される。その振動音の音質を「声」と呼ぶ。
声帯振動は、母音および有声子音にとって不可欠な要素である。左右の声帯が離れていれば、その間を空気が流れても振動が起きることはない。無声子音の産出時の状態がこれである。
声門だけが関わって産出される音声を「声門音」という。英語には h で綴られる無声声門摩擦音があるほか、多くの英語方言では音素 /t/ (方言によっては /k/ や /p/ も)の異音として声門閉鎖(左右の声帯を互いに押し付けることでできる)が用いられる。いくつかの言語では声門閉鎖音を音素としてもつ。
オーストラリアの楽器ディジュリドゥーの熟達した奏者たちは、楽器のもつ音色の全域を出すために声門の開き具合を制限している[3]。
声門は、バルサルバ効果においても重要な役割を果たす。
運動
声門面積
声門裂全体の大きさ(面積)を声門面積(英: Glottal Area)という。有声音の発生時には対になる声帯が離反・接近を繰り返すことで声門面積が拡大・縮小を繰り返す。
声門後部間隙
声門後部間隙 (英: Posterior Glottal Chink; PGC) は声門開閉時の部分的未閉鎖である[4]。生理[5]・病理(例: 声門閉鎖不全)ともに見られる。
前後位相差
前後位相差(英: Longitudinal phase difference[6]、英: Anterior-Posterior phase difference[7])は声門開閉位相の位置による位相差である[8]。後部が先行して開きながら遅れて閉じるタイプをジッパー様運動(英: zipper-type glottal opening)という[9]。
ほぼ全ての若年女性ではジッパー様運動がみられ、これは男性・壮年女性では稀である[10]。
病理
声門閉鎖不全
声門閉鎖不全は声門が正常に閉鎖せず左右の声帯に隙間が出来る症状である[11]。
画像
- 喉頭
- 喉頭の入り口部分(背後から見た図)
- 喉頭の入り口部分
- 声門(緑の矢印)
脚注
参考文献
関連項目
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