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台山原子力発電所
中国にある原子力発電所 ウィキペディアから
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台山原子力発電所(中国語: 台山核电站)は中華人民共和国広東省台山市赤渓鎮にある原子力発電所[1]。
経歴
要約
視点
2013年に送電網と同期して発電開始することを計画し、アレバ社の1700MWe級欧州加圧水型炉(EPR)を利用する発電所としてはフィンランドのオルキルオト、フランスのフラマンヴィルに続き3番目の原発になる予定だったが、結果的に世界に先駆けてEPRの商業運転を開始することとなった[2]。運営は中国広核集団が70%、フランス電力が30%を支出する合弁会社の広東台山核電合営有限公司が行う。
2008年8月26日に掘削作業が開始され[3]、1号機のコンクリート打設は2009年10月に始まった[4]。 建設は計画では46ヶ月で完了する予定であり、初めてのEPRとして建設されていたフィンランド・フランスのものに比べて大幅に安く、早くなっている[5]。
何度か商業運転の延期が発表されていたが、2016年2月20日には中国広核電力傘下の中国広核電力が商業運転をさらに半年延期すると発表した。
結局、1号機は2018年6月6日に初臨界を達成[6]、6月29日に送電網同期した[7]。9月には全負荷運転に移行する予定とされていた[8]が、2018年12月13日に168時間の連続全負荷運転試験を完了して商業運転に入った[9]。続いて2号機も2019年5月28日に初臨界を達成[10]、6月23日には送電網に同期した[11]。2019年8月7日には全負荷運転に移行[12]し、年内に商業運転に入る見込みである。
2021年6月14日、アメリカのCNNは原子力発電所から放射性物質が漏れているとの報道を行った。アメリカ政府関係者は、発電所を運営しているフラマトム社から「差し迫った放射線の脅威」があるとの報告を受けたとしたが危機的なレベルではないとしている[13]。また、フラマトムの親会社であるフランス電力は、1号機の燃料棒のコーティングが劣化により一次冷却系で希ガス(キセノンとクリプトン)の濃度上昇があり、放射能を除去した上で放出したと説明。汚染ではなく管理された放出であるとしている[14]。
2021年6月16日、中国生態環境省は燃料棒の破損により冷却材中の放射性物質の濃度が上昇したと発表した。1号機の燃料棒のうち「5本前後」が破損したとしている[15]。
これは全燃料棒の「0.01%未満」だとしている。生態環境省は放射線量の上昇は原発における「安定稼働の許容範囲内」であり、「環境への放射性物質流出の問題はない」と強調した[16]。
2021年7月30日、原発運営会社は、破損した燃料棒を交換し、破損原因を調べるために1号機の運転を停止したと発表した。当初、破損は想定内だとして運転をつづける考えを示していたが、方針を転換したもよう。施設外への放射線漏れは否定した[17]。
2021年11月24日、クリラッドは台山EPRにおける核事故の原因が原子炉容器の設計欠陥によるものだと発表した。流体力学的な設計の欠陥から燃料集合体の異常振動が起こり、燃料棒の破損に至ったものだと言う。同型で建設が度々遅延している、フランス本国に建設中のフラマンヴィル原子力発電所3号機や、フィンランドに建設中のオルキルオト原子力発電所3号機への影響が懸念されている[18]。
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原子炉
関連項目
註
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